出版社内容情報
ヤメ検弁護士の一坊寺陽子のもとに、同期で同じ福岡で開業している桐生晴仁から依頼が届く。それは桐生が起こされた懲戒請求の代理依頼だった。「桐生晴仁が佐灯昇を殺した」。懲戒請求の理由に書かれていた人物は桐生の従兄弟で17年前、両親を殺害した罪で収監されている人物だった。陽子は依頼を引き受けるが・・・・・・。仕事はできるがダメなヒモ男を飼っている陽子は桐生に惹かれながらも、懲戒請求の謎を追い始める。ラストにダブルのどんでん返しが待ち受ける、現役弁護士作家による圧巻のリーガルミステリー。
内容説明
福岡で弁護士事務所を開業する一坊寺陽子のもとに同期の弁護士・桐生晴仁から2つの依頼がくる。ひとつは少女による実父殺しの弁護で、もうひとつは桐生自身にかけられた懲戒請求の請求人捜しだった。独身の陽子は桐生に淡い思いを抱きながらも、ふたつの事件を調べていくと、思わぬ真実が見えてくる。過去と現在、「ふたつの親殺し」があぶり出した衝撃の結末とは!?現役弁護士作家によるリーガルサスペンスの傑作、待望の文庫化!
著者等紹介
田村和大[タムラカズヒロ]
1975年、福岡県出身。一橋大学法学部卒業後、NHKの報道記者を経て、司法試験に合格。弁護士として活動する。2017年、『自白採取』(のち『筋読み』に改題)で第16回「このミステリーがすごい!」大賞で優秀賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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akiᵕ̈
22
福岡出身で現役弁護士でもある著者が、福岡を舞台に、ヤメ検となった一坊寺陽子を中心とし、同期の弁護士でもある桐生晴仁からの依頼を受けた事から思いもよらなかった壮大な事件の真相に迫っていく。読み進めていくほどに人物相関が複雑に絡み合っていき、最後の最後に真相の爆弾がドカンと落とされた感じ。プロローグでの兄弟の事がずっと引っ掛かっていたけど、これが最後の最後までキモとなっている。頭の良い人たちの駆け引き、頭脳戦も面白く、リーダビリティもあり楽しめた作品。2025/05/17
りょう
4
ヤメ検弁護士のところに、同期の弁護士から2件の依頼がある。そこからあれこれスタートして調べていくのだが、最後の最後に、さらにどんでん返しがあり、そこまで、考えなかったなぁという複雑な犯人探しになってます。2025/05/03
ayu
2
ヤメ検弁護士が同期の検事からの依頼を受けたことから始まるミステリ。相続や後見人制度などの法的知識も交えつつ引き込まれて一気読み。勉強になる知識が散りばめられつつ、ラストのどんでん返しに清々しいまでにしてやられて面白かった2025/03/07
古山 雅一
1
面白い結末やったわあ。一坊寺陽子は天海祐希やわ。2025/04/01
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