出版社内容情報
元プロ野球選手が殺人で起訴されたが、ある男の証言が決め手で無罪となった。男の息子はつい最近亡くなっており、息子を安楽死させた疑いで、華岡検事は担当医師を取り調べているところだった。ふたつの事件に違和感を抱いた華岡はさらに捜査を進めた――。終末期医療のあり方を問う、ヒューマンミステリー!
内容説明
検事の華岡は、殺人の容疑で元プロ野球選手を起訴したが、ある男の証言により一審は無罪となる。控訴に向けて事件を調べ直す華岡は、病院で起きた安楽死事件も担当しており、その事件に、証言をした男の息子が関わっていたことが判明する―。複雑に絡み合う事件に、自身の過去を重ねる華岡。安楽死をめぐり、終末期医療のあり方を問うヒューマンミステリー。
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年東京都生まれ。83年「原島弁護士の処置」で第22回オール讀物推理小説新人賞を受賞。87年『絆』で第41回日本推理作家協会賞(長編部門)、90年『土俵を走る殺意』で第11回吉川英治文学新人賞をそれぞれ受賞。ミステリーのほか、時代小説も手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ちゅう
5
主人公は、横浜地検の検事華岡。元プロ野球選手の三和田の妻が殺された。犯人は、三和田と思われたが、やり手の弁護士がつき、三和田宅から不審者が出てくるのを目撃した者が現れて三和田は無罪になる。その不審者を目撃した人物は、華岡が担当する事件の関係者だった。延命治療の中止、安楽死。家族、本人の意思確認、本人の意思確認は、難しい場合が多いし…。華岡はいい大人なのに、なんだかちょっと情けない。山中医師は、いい先生だと思った。2025/08/13
koba
2
妻殺しの容疑者に突然目撃者が…。その目撃者の息子は死亡していた。その死は「積極的安楽死」だったのか。担当医の起訴に悩む検事は、自身の過去と向き合うことになる。得意の検事もので期待した一冊だったが、視点が定まらず消化不良。2025/01/28
DD
1
帯の宣伝文句に騙された感。安楽死という壮大なテーマを掲げた割には普通のミステリ。フォントが大きく、量としては多分とても少ない。文章も「〜した。」「〜だった。」が多く途中から飽きてきてしまった。2025/01/27