出版社内容情報
発達に特性のある子どもの学習を手伝う放課後等デイサービス施設「パルマ」で働く夏帆は、愛猫のツムジと一緒に暮らしている。しかし、ある日ツムジが体調を崩し、悪性リンパ腫の診断を下される。子供たちの目に触れないようにすることを条件に、ツムジを施設の職員室に連れてくる許可を教室長である大瀬良から得る夏帆だが、不慮の事故で子供たちにツムジが見つかってしまう――。余命僅かな一匹の猫とハンディキャップを持つ子供たちの交流を通じて、生きることの難しさと尊さを描く感動作。
内容説明
発達に特性のある子どもの学習を手伝う放課後等デイサービス施設「パルマ」で働く夏帆は、愛猫のツムジと一緒に暮らしている。しかし、ある日ツムジが体調を崩し、悪性リンパ腫の診断を下される。子供たちの目に触れないようにすることを条件に、ツムジを施設に連れてくる許可を教室長である大瀬良から得る夏帆だが、不慮の事故で子供たちにツムジが見つかってしまう。余命わずかな一匹の猫とハンディキャップを持つ子供たちの交流を通じて、生きることの難しさと尊さを描く感動作!
著者等紹介
夏凪空[ナツナギソラ]
大阪府在住。2022年、『虹のような染色体』で第5回双葉文庫ルーキー大賞を受賞しデビュー。意欲的な設定を作り出す柔軟な発想力を持ち、緻密な人物の心理描写も得意としている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
愛書家
8
タイトルに惹かれて。 本作は涙なしでは読めません。 不治の病に犯された保護猫が教えてくれることは、あまりにも大きいです。 子供たちはこうやって命の重さ・尊さを学んだことかと思います。 本作はペットを飼うことの大切さと、人を信頼することについて説いている作品です。2025/02/08
しのぶ
2
書名に惹かれ、前情報もほとんどないまま読むことに。「放課後等デイサービス施設」というのをはじめて知ったので、それだけでも収穫だし、ちゃんと確認しなかった自分が悪いのだけど、想像以上に猫の置かれた状況が過酷で読んでてかなりつらかった。それが現実なのかもしれないけど、トラブルの際には「とにかく頭を下げておけ」という対応が正義みたいな描かれ方にも、ちょっとモヤッとしてしまった。大倉山記念館、機会があったら行ってみたい。2025/04/30
ぱーぷる
1
発達障害と言われる子供たちのデイサービス「パルマ」での日常とそこで働く夏帆の身辺出来事の話。リンパ腫に罹った猫「つむじ」の命は消えても子供たちにその命が繋がっている。つむじの存在で子供の心を気持ちを変えていく、また、指導員もその子供の変化から学んでいく。「可哀そうでない」私もそう思う。みんな一度きりの人生、自分で運命を変えていく。2025/06/05
旅猫
0
たまたま目に止まったので読んでみたのだが、すごく良かった。小学校の授業にうまく馴染めない子供達が、放課後に通っている教室での話。その教室の先生の猫が余命宣告を受けたことをきっかけに、飼い猫を教室に連れて来ることで、子供たちの精神的成長を促す。先生の対応方法も、子供達の描写も見事だと思う。猫好きには猫の様子にも心打たれる。2025/05/17
太郎
0
★★★★☆2025/02/17