出版社内容情報
日本昔ばなし×本格ミステリふたたび! ベストセラーとなった『むかしむかしあるところに、死体がありました。』の続編が誕生。今回、もととなった昔ばなしは「かぐや姫」「おむすびころりん」「わらしべ長者」「猿蟹合戦」「ぶんぶく茶釜」「かちかち山」。果たしてこれらの昔ばなしがどんなミステリになったのでしょうか。それぞれの作品が、あるテーマによってつながる仕掛けも楽しい短編集です!
内容説明
日本昔ばなし×本格ミステリふたたび!ベストセラーとなった『むかしむかしあるところに、死体がありました。』の続編が誕生。今回、基となった昔ばなしは「かぐや姫」「おむすびころりん」「わらしべ長者」「猿蟹合戦」「ぶんぶく茶釜」「かちかち山」。果たしてこれらの昔ばなしがどんなミステリになったのでしょうか。それぞれの作品が、あるテーマによってつながる仕掛けも楽しい短編集です!
著者等紹介
青柳碧人[アオヤギアイト]
1980年千葉県生まれ。早稲田大学卒業。2009年『浜村渚の計算ノート』で第3回「講談社Birth」小説部門を受賞してデビュー。19年刊行の『むかしむかしあるところに、死体がありました。』は多くの年間ミステリーランキングに入り、本屋大賞にノミネートされた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イアン
127
★★★★★★★★☆☆日本昔話×ミステリのシリーズ第2弾。今作は「かぐや姫」「おむすびころりん」「わらしべ長者」「猿蟹合戦」「ぶんぶく茶釜」の5話をモチーフとしており、誰もが知る昔話をとても子供に聞かせられない程ブラックに改変するセンスが光る。特に「栗や臼が猿に復讐?」という幼い心に芽生えた違和感を、合理的に解釈してみせる「真相・猿蟹合戦」が秀逸。この驚愕のトリックをしたり顔で初心者に講釈を垂れたいところだが、「猿六」と「綿さん」という名前の由来に解説を読むまで気付かなかった私に、ミステリを語る資格は無い。2024/11/08
まこみん
56
前作も読んだけれど殆ど覚えていなくて。今回気軽に読めそうな本を求めて再びこちらを手に取った。かぐや姫の話では、本物の〈ゆかしき物〉を持ってきた者がいた!?月の探偵。次のおむすびころりん、7回も繰り返してこの語り部は!?わらしべ長者の話は登場人物多く多重なので少し混乱気味。猿蟹合戦とラストのぶんぶく茶釜の話は繋がっていて、姿の変えられる狸とそれを悪用した猿を巡る因縁の物語。全体的に前作より凝った感じでした。2024/08/05
スカラベ
51
むかしむかしシリーズの第2弾。1弾が面白かったのでこちらも手に取ってみた。今回も、かぐや姫やおむすびころりんなどの日本昔話をベースとしたミステリーだが、それ以外にも他のミステリー作品を想起させるような要素もあってニヤリとさせられる。『七回目のおむすびころりん』は、タイムリープ推理ものになっているが、解説にもあるように『七回死んだ男』へのオマージュかと思われる。特殊な設定下でのミステリーはどこに目を付けるのかがポイントだけど、やはり誰もが見聞きしたことのある日本昔話は特殊設定の宝庫。目の付け所が秀逸だ。2024/02/12
星野流人
48
日本人ならお馴染みの昔話をベースにした、特殊設定ミステリの第二弾。普通のミステリとは異なり、その昔話ならではの仕掛けがあったりして、とても楽しめました。「竹取探偵物語」はオチの一言が秀逸でとても好きです。「七回目のおむすびころりん」はループ物。ねずみたちが呑気でかわいらしく、そのあたりも良かったです。「わらしべ多重殺人」は、ばら撒かれた謎が徐々に解き明かされていく感覚がとてもおろしろかったです。昔話がテーマなだけに軽めの文体で読みやすいですが、ミステリらしくビターなオチが多かった印象です2024/03/20
坂城 弥生
34
かぐや姫のお話が面白かった。2024/12/26