出版社内容情報
時は少し遡り、叡明の命を受け援軍を要請しつつ威国に向かっていた秋徳は、一足先に元都へと辿り着いた。翔央たちを待つ間、蒼妃から輿入れしたばかりの、不安だらけだったという当時の話を聞く。その頃は叡明と冬来が出逢いを果たした時期でもあり、二人もまた最初から心が通じ合っていたわけではなかった――。互いを信頼し合う夫婦になるまでの、それぞれの想いが語られる、切なくも甘い恋愛編。大人気中華後宮ファンタジー、第十巻!
内容説明
相国第三皇子の郭叡明は、姉の輿入れの付添人として威国を訪れた。叡明の護衛を任された白公主は、馬術の心得もなく武器も持たない皇子がなぜ付添人として威国まで来たのか疑問に思う。しかし行動を共にするうちに、今まで出会った誰とも違う叡明の強さに気づき、次第に惹かれ始める―。本物皇帝夫婦が過去に交わした秘密の誓いが明かされる、驚愕の過去編。大人気中華後宮ファンタジー、第十巻!
著者等紹介
天城智尋[アマギチヒロ]
東京都生まれ。『後宮の花は偽りをまとう』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よっち
33
援軍を要請するため一足先に威国の元都へ辿り着いた秋徳。翔央たちを待つ間、蒼妃から輿入れ当時の話を聞く第十弾。威の蒼太子へ嫁いだ際は不安だらけだったという蟠桃公主。そして同時に進んでいた白公主だった冬来と叡明の出会いと交わした約束。そして威国の黒公主に保護された榴花公主と朱景。蒼太子と蟠桃公主の初々しい馴れ初めも良かったですけど、彼女の弟たちへの可愛がりっぷりが微笑ましいですね(苦笑)冬来と叡明のエピソードもありましたけど、威国との先代からの複雑な関係がどのような形で決着するのか気になるところではあります。2023/10/10
陸抗
24
威国を舞台に、連珠が知らないやり取りを納めた番外編的な話。時系列に並んでいたので威国での流れも追えたのと、あの二人は生きてると思えるエピソードが入っていてちょっと安心した。きちんと安否が確認出来るまでは、分からないけど。威国はともかく、華国の今後はどうなるのか…。場合によっては、連珠が王に担ぎ出される可能性もあるってこと?2023/08/25
はなりん
19
番外編的な感じ。最初と最後に少しだけ今があり、本編の大部分は過去編でした。蒼妃の輿入れの話と、姉公主の輿入れに付き添いで来た叡明と白公主の出会い、華の公主と朱景の威国への亡命のその後の話。過去の威国で起こった出来事から、今へ。相国先帝、今上帝、皇后、華王の崩御が伝えられたところで続く。過去編で叡明が白公主に語った未来が実行されたのか?詳細は、何もわからないままでした。2023/11/11
tomtom
17
番外編。蒼太子と蒼妃や叡明と冬来との出会いの話だったので読んでいて楽しかった。後半の榴花のことはすっかり忘れてしまっていたので読み返したくなった。叡明の語った内容からすれば、死んだとされていても心配はしなくてもよさそうだけど、そうなると翔央が気の毒になってくるな。2024/02/02
まふぃん
14
シリーズ10作目。番外編のような形だけど、過去編のようでシリーズの流れを復習できたので良かった。2024/01/30
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- 和書
- 淵の王 新潮文庫