出版社内容情報
『むかしむかしあるところに、死体がありました』『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う』などで人気のミステリー作家、青柳碧人。じつは怪談好きだったのです。これまでひそかに取材採集した実話怪談の数々。文字どおり家にまつわる怪談から自ら体験した怪異、出版業界で耳にした恐怖体験など一挙49篇を収録。
内容説明
実は無類の怪談好きだった著者が、自ら体験あるいは学生時代から蒐集し続けている怪異譚の中から、とっておきの49篇を収録―深夜に帰宅したのは誰だったのか?(「夫の帰宅」)。心霊スポットの海岸で少年たちを襲った異変(「そこは海」)。夜毎バーに現れる奇妙な少女(「防空頭巾とタバスコ」)―人気ミステリ作家が書き下ろした初の実話怪談短篇集。
著者等紹介
青柳碧人[アオヤギアイト]
1980年千葉県生まれ。早稲田大学卒業。2009年『浜村渚の計算ノート』で第3回「講談社Birth」小説部門を受賞してデビュー。19年刊行の『むかしむかしあるところに、死体がありました。』は多くの年間ミステリーランキングに入り、本屋大賞にノミネートされた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミュポトワ@猫mode
147
作者があとがきでSNS等で宣伝してほしいと書いてあったので、宣伝しておきます。この本、面白怖いよ!やっぱり、怖い話は短編に限るわ。ゾクってくる。これだから、怪談を読むのがやめられないんだわなwこの本の話は著者が収集した怪談の一部を本にしたものだそうですが、まだまだあるとのこと。いずれ読んでみたい。そのためにも宣伝wまぁ怪談なので、人を選んでしまうのが難点ですが、ちょっとでも興味があったら読んでみてね♪面白怖いよ♪面白そうだったから買ってすぐ読んじゃったけど、積まなくて正解だった。やっぱり怪談は良いね♪2023/05/14
ちょろこ
132
むかしむかしあるところで、こんな話を聴きました、体験しましたという怪談話を集めた一冊。青柳さんが怪談好きで、しかも「あなたの知らない世界」が好きだったという全く同じような時代を過ごしてきたところに好感度増し増し。ほんと、皆さん、怖い不思議体験の一つや二つあるものなのね。雑談の延長の盛られていない、スの話。それが逆にざわざわと鳥肌で良い。修学旅行の押し入れの女が一番効いた。なんで幽霊って押し入れが好きなんだろう。タクシーが好きなんだろう。ゾッとさせてクスッとできる描写もさすがの青柳さん。今も蒐集してるかな。2023/06/02
ナルピーチ
130
怪談集めが“趣味”な青柳先生が人から聞いたりして集めたバラエティに富んだ傑作怪談話49選。実話を元にした物語は一話がそれほど長くもなく、サクサク読める怪談話ではあるがそこは青柳先生の腕の見せどころ。しっかりと怖〜い話もあれば思わず笑っちゃいそうになる話もあって飽きずに読む事ができた。あとがきも含めてこの怪談小説をとても楽しんで出版されたんだなと感じる。そんな中、もうすぐこの怪談話の第二弾も出るとの事!これはやっぱり読んでおくべきだな!2024/07/17
タイ子
109
サクサク読んだ、じっくり読んだら色々想像するから。作者の青柳さんが怪談話が大好きで、自分の経験やいろんな人から聞き集めた話をメモっていたら一冊の本になったとか。こういうのも売れないと出版してもらえないと思うので、売れて良かった、良かった。って、そこじゃないか。いろんな場所で起こった話がみじか~く、たっくさんあるので結構楽しめる。ん?怪談噺で楽しめるっておかしいか。ゾワリとする話もあるけどクスッとするのも多くて、恐怖と笑いは紙一重なんだなと思いながら時に後ろを振り返りながらの読書。2023/05/18
yukaring
93
青柳さんが学生時代から蒐集しつづけていた怪異、あるいは自らの体験談(⁉️)の中から49話を選りすぐった実話怪談短編集。部屋に霊道があり霊を見てしまう、心霊スポットに肝試しに行って不吉な体験をする、などのベタなものから「あれはいったい何だったんだろう?」と後で首をひねる"世にも奇妙な物語"的な不思議体験など様々な物語が淡々と語られる。一編一編が短く、むやみに怖がらせようとして過剰に演出されていないのでサクサクと気軽に読みやすい。あとがきの「怪談好きは民度が高い」などのエピソードも面白くて最後まで楽しめた。2023/06/22