出版社内容情報
柴田哲孝[シバタテツタカ]
著・文・その他
内容説明
警察庁公安課特別捜査室“サクラ”の田臥は、警視庁刑事部長の大江から非公式のオファーを受ける。それは逃亡中のロシアスパイ親子を青森から東京に陸路で連れてこいという奇妙な任務だった。スパイ親子は、自衛隊も導入している最新鋭戦闘機F‐35の最高機密を握っており、ロシアの諜報機関から狙われていた。プーチン大統領が絶対手に入れたい機密ファイルとは何か!?次々と迫り来る刺客と田臥チームが、東北を舞台に激しいカーチェイス&銃撃戦を繰り広げる。緊迫のアクションロードノベル、「デッドエンド」シリーズ第4弾!
著者等紹介
柴田哲孝[シバタテツタカ]
1957年東京都生まれ。日本大学芸術学部中退。86,87年、パリ・ダカールラリーに参戦。2006年『下山事件最後の証言』で、第59回日本推理作家協会賞(評論その他の部門)と第24回日本冒険小説協会大賞(実録賞)を受賞。07年『TENGU』で第9回大藪春彦賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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petitlyz
16
警察庁公安課田臥警視シリーズ4作目。いきなり秘密の仕事で北海道からロシアのSを保護して東京に連れ帰ることになる田臥。今回はその道中でロシア人親子が狙われる。途中でその証拠品をロシアの潜水艦から出てきたロシアの軍人たちに渡す羽目になる。そこでもまた命を狙われ、まだ全然東京に遠いのにベンツも穴だらけ。オートバイに乗ってくる女の殺し屋もしぶとい。アサルも怪我をする。しかし、ロシア人Sの娘が意外に強かった。笠原親子がもう少し活躍してくれても良かった。2025/05/14
ハゲおやじ
13
久しぶりの作家。「デッドエンド」から数えて 第4弾。今回は 田臥がメインの要人保護ストーリー。テンポ良く話は進み、アクション映画を観ている様な感じ。過去3作のキャストも出て 読み続けている立場としては ニヤけてしまう…って、今回の主役は ベンツかなぁ。ボロボロになりながらも田臥達を守りきった訳だからね。私は、保護している親子が 実は という大ドンデン返しを予想していたけど ある意味違った形ではあるが 驚いた。アサルが無事で ほっ。2024/12/19
Katsuto Yoshinaga
11
本作の主人公は、2作目の「クラッシュマン」と同じく本社(=警察庁)公安課特別捜査室〈サクラ〉の室長“田臥”、相棒は2作目に登場のマルチリンガルの“アサル”、この公安コンビでロシア人スパイ“ガレリン”とその娘“ナオミ”を竜飛崎から東京まで護送する任務を負う。もう、まるっぽ「深夜プラスワン」か「A10奪還チーム」である。しかも、ちゃんと21世紀仕様にアップデートされ、お約束の “笠松父娘”に、前作で強烈なインパクトを感じた北のテロリストも再登場。狂気を纏う仇役“サバーカ(犬)”の造形も好みで、本作も大満足。2023/06/21
ちゃーりー
7
「デッドエンド」以来、シリーズ四作目。とはいえ、主役が作品ごとに変わるので、あまり続きを意識する必要がない。 原発に警鐘を鳴らし続けている点は一貫。搬送するヒト・モノが狙われる、という、あまりにベタな筋書きではあるものの、ピンチに見舞われると、ハラハラしながら、つい頁を繰っていました。なお、アルチュール・ランボーの詩は、敵の造形を深めることに役に立っていないことと、ベンツの性能が驚異的過ぎること、警視庁と、警察庁を、わざわざ本店と、本社とか呼び変えるのは分かりにくいだけ。次作以降、グミジャの活躍に期待。2022/10/15
hiyu
6
デッドエンドの4作目。今回は田臥がメイン。その業務の在り方から信頼を如何に形成するかが重要どころ。慌てつつも田臥は田臥のやり方で進んでいく。ラストにかけての展開はなかなかリアルにありそうと思ってしまった。2023/05/23