出版社内容情報
小説の、最後の最後でおどろきたい方、ぜひどうぞ。「どんでん返し」をテーマに描いたミステリー5編。ベスト本格ミステリ2018に選出された「使い勝手のいい女」のほか、「わずかばかりの犠牲」「骨になったら」「監督不行き届き」「復讐は神に任せよ」と、どの短編もラストで景色が一変します。
内容説明
小説の、ラストで驚きたい方はぜひどうぞ。ベスト本格ミステリ2018(本格ミステリ作家クラブ選)の1編に選出された「使い勝手のいい女」のほか、特殊詐欺に関わる男を描いた「わずかばかりの犠牲」、“あなたの夫はあたしの婚約者です”と名乗る女性が突然現れる「監督不行き届き」など、『どんでん返し』がテーマの5編を収録したミステリー短編集。
著者等紹介
水生大海[ミズキヒロミ]
三重県生まれ。2008年、『罪人いずくにか』でばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作を受賞し翌年、同作を『少女たちの羅針盤』と改題しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yukaring
81
"どんでん返し"がテーマのダークなミステリが5編。帯を見て「ここまで煽られたら何かの絶対最後にくるよね」とは身構えてはいたが予測の上をゆく後味の悪いラストに悶絶。短い中にもキッチリとはりめぐらされた濃密な罠についつい嵌まってしまうのは私だけではないはず。特に「ベスト本格ミステリ2018」に選出されたという『使い勝手のいい女』の面白さは抜群。"使い勝手のいい女"呼ばわりされる葉月や身勝手な元カレにイライラしつつも物語に引きずり込まれ、あっという間に驚きのラストへ着地するジェットコースター的展開が楽しめた。2023/04/13
みゆ
73
初読み作家さん、短編5話。どのお話にも身勝手な人が登場、そいつらの言動がヤバい。それが最後の1ページで更に皮肉な結末に。結構な嫌ミスでございました。読みやすいので一気に読んじゃったんだけど、ちょっと胸ヤケ(^-^;2023/10/19
アッシュ姉
68
どんでん返しのミステリ5編。たしかに最後まで結末が分からなくて、どれも予想外のものだった。マイベストは「わずかばかりの犠牲」。そういう意味だったのかと怖くもあり、納得もできて印象深かった。2023/12/13
Kazuko Ohta
61
どんな本かを説明するに当たり、本作中の作品タイトルをひとつ借りるなら、「読み勝手のいい本」です。1編50頁程度の短編が5つ。連作ではないのでどこから読んでもいいし、どこでやめてもいい。これほど読み勝手がよいにもかかわらず読了に時間がかかったのは、読みやすそうだと思って毎度飲酒してから本を開いていたからです(笑)。酔っぱらって読んでは絶対アカンやつで、全然意味がわからなくなり、翌日戻って読むことを繰り返していたら、10日もかかってしまいました。飲むなら読むな、読むなら飲むな。悪いことはでけん。それに尽きる。2023/05/19
萩
55
どんでん返しミステリー短編集だが、題名と帯がちょっとハードルを上げすぎ感がある。普通に面白かったけどあっと驚くというほどでもなく、軽いイヤミスという感じに思えた。5編のなかでは『使い勝手のいい女』が一番良かった。2023/10/22