出版社内容情報
美しい自然に囲まれた里に暮らす花守ひばりは、虫をこよなく愛する活発な少女。十五歳の誕生日、ひばりは自らを産んですぐに亡くなってしまった母が遺したメッセージにより、自らが背負う数奇な運命を知ることになる。その事実に翻弄されつつも、望む未来を進む彼女に、やがてこれもまた運命的ともいえる出逢いが訪れ……自らの人生を懸命に生きること、そして、命を繋いでいくことの尊さを知る感動作!
内容説明
自然豊かな里に暮らす花守ひばりは、虫をこよなく愛する活発な少女。2人の幼馴染と一緒に充実した子供時代を送っていたが、十五歳の誕生日に、亡き母が生前遺したメッセージを聞き、自らの命にまつわる数奇な運命を知ることになる。知らされた事実に衝撃を受けつつも自分の目指す道を信じて進むひばりに、やがてこれもまた運命的といえる1人の男性との出会いが訪れ…。今を懸命に生きていくこと、そして命を繋いでいくことの尊さを知る感動作!
著者等紹介
石野晶[イシノアキラ]
1978年生まれ。岩手県立伊保内高校を卒業後、2007年『パークチルドレン』(石野文香名義)で小学館文庫小説賞を受賞、2010年には『月のさなぎ』で日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
るな
59
楓のおすすめです!感動する。2022/09/23
tenori
34
既視感があると思ったら「彼女が花に還るまで」の続編(後日譚)だった。遠野物語的な伝承や民間信仰がベースにあって、それらを現代に置き換えてみせる作風と作者の出身地でもある岩手の風景描写は美しいのですが、正直「彼女が~」で終わらせて欲しかった。遺される者と遺していく者、それが対になっているだけで結末が見えてしまうからテーマは重たいのに深みに欠ける感じ。まさかこの作品も次への布石ではないですよね。辛口になってしまいましたが別の切り口を期待したいです。2024/11/15
よっち
33
美しい自然に囲まれた里に暮らし、虫をこよなく愛する活発な少女花守ひばり。十五歳の誕生日、母が遺したメッセージにより、自らが背負う数奇な運命を知る第二弾。自らを産んですぐに亡くなってしまった母が遺したメッセージに気づいてしまったひばり。その事実に翻弄されつつも望む未来を進む彼女に、やはり運命的ともいえる出会いがあって、前作から引き続いてのある意味必然とも言える展開でしたけど、覚悟を決めたひばりとそれに向き合った家族の複雑で切なくなる、けれど命を繋いでいくことの尊さを感じさせてくれる結末が印象的な物語でした。2022/07/12
楓
31
1人しか存在できない花守の娘。子を産むと亡くなってしまう運命。昆虫の運命と重ねているところに命の儚さ、尊さを感じることができる。また、今この瞬間を後悔しないよう精一杯生きる姿に涙腺が緩んでしまう。 そして、この物語はそんな運命を受け入れ、命のバトンを次の世代に渡すという、普通の人は耐えられない宿命を色々な困難がありながらも、親友達や愛する人と乗り越え、精一杯命の終わる瞬間まで生きることを諦めない主人公・ひばりの生き様が描かれている。この本でまた命の儚さ、最後まで生きることへの大切さが分かった。2023/06/14
coco夏ko10角
23
『彼女が花に還るまで』続編。この前そちらを読んで「花守家の女性が主人公の物語読んでみたいなぁ。(調べる)出てるじゃん!」となったので早速購入。今作もとても良かった。ひばりの成長を純粋に喜べない温人が切ない。連君すごくいい子だなぁ。二冊読んでこの里もそこに住んでる人たちのことも大好きになった。2022/06/10