出版社内容情報
出目徳が死んでから数年後、坊や哲はヒロポン地獄に落ちていた。ヒロポン欲しさに打った麻雀で粗相を働いた坊や哲は、新たな賭場を求めて東京を出ることに。旅の途中で知り合った坊主のクソ丸と少女ドテ子と博打列車で大阪へ向かう。関西を舞台に“ブウ麻雀”で麻雀の鬼たちと鎬を削る、傑作シリーズ第2弾。
内容説明
出目徳が死んでから数年後、坊や哲はヒロポン中毒による生き地獄に落ちていた。薬欲しさに引き受けた代打ち麻雀で、敵方にイカサマを見破られ、東京を出ることになる。そして、旅の途中で知り合った坊主のクソ丸と少女ドテ子と博打列車で大阪へ向かう―。関西を舞台に“ブウ麻雀”で麻雀の鬼たちと鎬を削る、大傑作ピカレスクロマンの第2弾。
著者等紹介
阿佐田哲也[アサダテツヤ]
本名、色川武大。昭和4年、東京に生まれる。東京市立第三中学校中退。昭和53年に『離婚』で受賞した直木賞をはじめ、数々の文学賞を受賞。昭和44年、阿佐田哲也の筆名で『週刊大衆』に発表した『麻雀放浪記』シリーズは圧倒的な人気を博し、世に麻雀ブームを引き起こした(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ホークス
39
色川武大こと阿佐田哲也の半自伝。1巻は戦後すぐの10代の話。2巻は昭和26年、20才過ぎのヒロポン中毒者として始まる。戦いは関西が中心。コミカルな場面もあるぶん無惨さが際立つ。若くて向こう見ずで、強い者に勝つことだけを考える。著者を救う事になる、古風な博打うち、気丈なバーのママ、ニセ坊主と勝気な少女などが一癖あって面白い。でも彼らの気持ちは報われない。彼らの生きざまを著者の存在がどう彩ったのかは、しっかり描かれる。無一文に追い込んだ者さえ、残酷なほどに描写する。本物の感謝とは、よく見ればそういうものだろう2023/06/13
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