出版社内容情報
敗戦直後、焦土と化した東京で、全てを失った“坊や哲”。戦中の勤労動員で知り合った“上州虎”と再開し、博打世界へ入り込んでいく。チンチロ博打の賭場で出会った“ドサ健”や、凄腕のバイニン“出目徳”との出会いを通じて、麻雀打ちとして生きることになった坊や哲。麻雀に生きる男たちを描くピカレスクロマンの大傑作。
内容説明
敗戦直後、焦土と化した東京で、すべてを失った“坊や哲”。戦中の勤労動員で知り合った“上州虎”と再会し、博打の世界へ入り込んでいく。チンチロ博打の賭場で出会った“ドサ健”や、凄腕のバイニン“出目徳”との出会いを通じて、麻雀打ちとして生きることになった坊や哲。麻雀に生きる男たちの激闘と生きざまを描くピカレスクロマンの大傑作。
著者等紹介
阿佐田哲也[アサダテツヤ]
本名、色川武大。昭和4年、東京に生まれる。東京市立第三中学校中退。昭和53年に『離婚』で受賞した直木賞をはじめ、数々の文学賞を受賞。昭和44年、阿佐田哲也の筆名で「週刊大衆」に発表した『麻雀放浪記』シリーズは圧倒的な人気を博し、世に麻雀ブームを引き起こした(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ふりや
15
終戦直後の東京を舞台に「坊や哲」と呼ばれる少年が博打の世界にのめり込んでいく様を描いた作品。哲以外にもドサ健や出目徳といった濃いキャラが次々登場。勝負の世界でしか生きられない男たちのラストの駆け麻雀の場面はかなりアツいです。「九蓮宝燈をアガると死ぬ」という都市伝説はこの小説が元ネタかも?和田誠さん監督の映画版を先に観ていたので、主人公の哲は真田広之さん、その他の登場人物もすぐに映像が浮かんで楽しかったです。麻雀を知っている方がより楽しめますが、基本的にはイカサマ賭博の話なのであまり気にしなくてよいかも。2022/05/13