出版社内容情報
勅使河原一子は、人生に何の目標もなく頭の中は好きなアイドルやエロい妄想でいっぱい。男を前にすると暴走してしまうため、気づいたら三十六歳処女。誕生日の正月に決心した一子は、目標を達成すべく奔走するが……。自分の殻を破るために大切なことは本当に性交体験なのか、それとも。爆笑&感涙のガールズ奮闘記。
内容説明
人生に何の目標もなく、頭の中は好きなアイドルのことやくだらない妄想だらけの勅使河原一子、36歳。そして処女。男性を前にすると我を失い、うまく話せないため恋愛経験もほぼなし。そんな自分を変えたい!と、誕生日の正月に決心し脱処女を目標に奔走するが…。笑いと涙のガールズ奮闘記。
著者等紹介
南綾子[ミナミアヤコ]
1981年愛知県生まれ。2005年「夏がおわる」で第4回「女による女のためのR‐18文学賞」大賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けいこ
39
読み友さんのレビューに惹かれて手に取る。南綾子さんはアンソロジー含めて4作目くらいだけれど、明るいエロな印象がある。今回はその明るさを突き抜けて、その辺のエロ雑誌のコラムの様な下品さで(笑)だけどどこからその言い回しが思いつく?と感心する表現力やテンポの良さ、時代を感じる親父ギャグ?でグイグイ引き込まれた。自己肯定感低め、性欲強め女子に若干引いていた筈が、終盤は何故か応援したくなる不思議な1冊でした。早く願いが叶うといいね。叶ってもふ〜ん、、ってくらいだけど(爆)2021/09/27
ゆきらぱ
35
これも面白かった〜 南綾子さんスバラシイ。この楽しいリズムはどこから生まれるのか。2021/03/27
のんちゃん
27
勅使河原一子、36歳、叔父のコネで入った出版社の契約社員。独身、男性経験ナシ。1月1日生まれの一子が37歳になるまでの1年間、念願の男性経験を得られるかを自身が日記にしたためた小説。もう、下ネタ満載でくだらないのだけれど、10分に1回の割合で大笑いだった。しかし、最初は面白おかしくだけ、読んでいたが、この一子なる御仁、なかなか深い考えの人でもあり、最後は真剣にくだらない記載の多い日記を読み込んでしまった。一子の望みは叶うのか、それは読んでのお楽しみ(^^)2020/11/01
ひろりん
17
36歳で男性経験ゼロの女子、一子。今年こそ経験するぞと意気込み、日記をつけ始めるのですが…。要所に一子の日記を挟みながら物語は進むのですが、まぁ一子さんは…一言で言って下品。でも、そんな自分を素直に出せば嫌われることはないし、もっと別の人生も展開するのに、下手に自分をよく見せようとするから…。その不器用さにちょっと痛々しくなってしまいます。でも、ひょんなことから、やはり不器用な仲間と出会って、やっと自分の殻を破れたのかな?自分に素直に生きるって難しいけど、やはり大切なことなのですね。2020/09/08
Katsuto Yoshinaga
15
わりとゆるめ、あるいはほのぼのお涙頂戴モノかと思いきや、ブッ飛ばされた。めちゃくちゃ笑った。電車で読まなくて良かった。端的にいうと「下品で下劣」。「当時の自分の肛門に雨傘か何かぶっ刺したい」とか、「ジェノベーゼは草味のパスタ」とか、「朝起きたら口の中ででかめのクモが死んでいた36歳の処女の私には、童貞でワキガで非正規雇用の三重苦男ぐらいがちょうどいい」とかメチャクチャである。かなり賛否あるかと思うが、私は大いに「賛」である。この中学生男子のセンスを、こんな風にできるのは稀有な才能だ。いやぁ、素晴らしい!2021/01/10
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