出版社内容情報
何をやっても中途半端な青年・ショータ。料理人を志してイタリアに渡ったものの、夢破れて市場で盗みに手を染める始末。そんな彼が出会ったのは「誇り高き宿無し」にして食の達人・ヤッさんだった。ヤッさんに〝保護観察〟を告げられ、再出発を誓ったショータは、料理人にとって最も大切なものを探し求める――ますます痛快なユーモア人情小説の傑作!
内容説明
何をやっても中途半端な青年・ショータ。料理人を志してイタリアに渡ったものの、夢破れて市場で盗みに手を染める始末。そんな彼が出会ったのは「誇り高き宿無し」にして食の達人・ヤッさんだった。ヤッさんに“保護観察”を告げられ、再出発を誓ったショータは、料理人にとって最も大切なものを探し求める。大好評ユーモア人情小説の第四弾!
著者等紹介
原宏一[ハラコウイチ]
1954年長野県生まれ。茨城県育ち。早稲田大学卒業後、コピーライターを経て、97年『かつどん協議会』でデビュー。書店員の熱心な応援により、2001年に文庫化された『床下仙人』が、07年にベストセラーに。同書は啓文堂書店おすすめ文庫大賞にも選ばれた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
相田うえお
99
★★★☆☆21099【ヤッさんIV-料理人の光 (原 宏一さん)】 ヤッさんシリーズを読むのはこれで4作目になりましたが、今回の新たなメンバー(弟子)は、イタリアの一つ星レストランで働いていたというホームレス青年のショータとなります。彼は市場からパクった食材、つまり原価ゼロの料理を近隣のホームレスプチ文化生活者に200円で提供し、現金収入を得ていたんです。そんな彼をヤッさんは叱りつけ、「真っ当な料理人として社会復帰させてやるから、根性を入れ替えてついてこい」みたいな出だしです。ほんとヤッさん凄えなぁ。2021/09/30
まさきち
80
シリーズ第4作でいつも通りにヤっさんから元気をもらえて楽しめた一冊。特に屋台のラーメンの話はよかった。懐かしい人達もたくさん出ていて思わず頬の緩む話ばかりでした。2022/10/21
達ちゃん
40
久しぶりのシリーズ面白かったです。懐かしい弟子たちも勢ぞろいでヤッさんワールド楽しめました。2020/07/02
りょうこ
38
ヤッさんにも弟子が沢山出来ましたねぇ。 相変わらず、元気そうで何よりです! ヤッさんの言ってることは、いつでもまともで...当たり前のことの様でて...。大事なことです。ついつい新刊でちゃうと読みたくなる!2020/02/02
Walhalla
35
『ヤッさん』シリーズの4作目です。築地市場の移転もあってか、今回は足立市場が舞台になりました。このようなところにも影響があるのですね。さて物語ですが、社員寮の食堂から始まり、一流ホテルのレストラン、田舎漁村の旅館、高級割烹から屋台のラーメンまで、食を提供するあらゆる場面で、「気働き」という言葉がひとつのキーワードになっていました。料理の出来栄えを問うだけでなく、調理する人たち、食べる人たち、食材を提供する人たちなど、それに関わる全ての人たちへの気配りを忘れないヤッさんは、いつも格好良いです。2021/11/10