出版社内容情報
「世界で一つ、大切な時計をお作りします」親の転勤で京都に越してきた高校生の菜奈は、白川通りで素敵な時計屋を見つけた。その「白川時計店」で働く幸也は、菜奈を何かと気にかけてくれるが…ある日、菜奈は幸也にある能力があることを知る――「大丈夫、大切なことは“時間屋さん”が教えてくれる」……時を操る力を持つ”時間屋”をめぐる、奇跡の物語。
広瀬未衣[ヒロセ ミイ]
著・文・その他
内容説明
「世界で一つ、大切な時計をお作りします」―親の転勤で京都に引っ越してきた高校生の江野崎菜奈は、祇園の白川通りで一軒の時計屋を見つけた。レトロな時計がところ狭しと並ぶ「白川時計屋」の時計師・白川幸也は、街に不慣れな菜奈を何かと気にかけてくれる。ある日、菜奈は目の前で起きた事故をきっかけに、幸也に特殊な能力があることを知る―「大丈夫、大切なことは“時間屋さん”が教えてくれる」…時を操る力を持つ“時間屋”をめぐる、奇跡の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
相田うえお
101
★★★☆☆20055【時間屋 想いをつなぐ祇園の時計師 (広瀬 未衣さん)】父親が仕事で海外に行く事になったことから、主人公の女子(17才高校生)は京都にいる祖父母と一緒に暮らす事に。彼女はクラスメートも出来て順調な学校生活を送ります。ところが、顔見知りとなった近所の時計屋のおにいさんには驚くべき秘密があり、彼女はある出来事を目の当たりにしてその秘密を知ってしまい..と、流れていきます。時計屋のおにいちゃんも爽やかだし、彼女も性格良さげ、祖母も温かそう。もう、これだけで癒し効果有り。とても優しい話でした。2020/05/09
ami*15
55
亡き母が教えてくれた「時間屋」とはどんな存在なのか?菜奈が京都で出会った幸也という時間を操る能力を持つ青年との出会いと共に母の秘密にも迫っていく物語にとても心がぽかぽかとしてきました。私には時間を止めたり過去や未来を見たりできる能力はないけど、自分の努力次第で今という時間を変えることは可能ではないのか?ということを個人的には感じられた作品でした。終盤では母の真実を知るため幸也の能力で過去の世界へ。この世にはいなくてもいつまでも菜奈のことを見守ってくれている母の愛に温かな感動が味わえました。2018/12/20
はつばあば
49
先日からあやかし系がほんのり感じられる本にハマっています。この作者さん、お隣の県にお住まいの方。高校・大学ともしや京都をいっぱい楽しんで下さった方ではないかと嬉しくなりました。京都はイケズな人が多いと言われていますが、ご近所さんの時間屋さんも菜奈の祖父母が営む和硝子屋さんに登場する人達も癒し系で嬉しくなりました。また昔懐かしい界隈が本の中で文字となって登場する・・読み手としてはまだまだ妖の入った京都観光を兼ねたお話をお願いしたいものです(#^^#)2020/09/26
dr2006
42
不覚にもちょっと泣いてしまった💧主人公の菜奈は父の海外転勤に帯同せず、祖父母が居る京都へ引っ越してきた。老舗個人店舗が並ぶ祇園界隈には祖父母が営む和硝子店と、そのすぐ近くに時計店がある。ある日時計店のショーウインドを覗き込んでいた菜奈に一人の男性(幸也)が声をかける。菜奈はとある事故の「処理」をきっかけに、幸也が持つ特殊な能力を知ることになるのだが…。人は一方通行の時間を感じ生きているつもりだが、物理法則において過去や未来という区別がなく、絶対時間はない。菜奈の心の中に閉じ込められた亡き母との記憶とは?2024/05/06
吊り太郎
39
父親の転勤で京都に引っ越して来た高校生の江崎菜奈。祇園の白川通りで一軒の時計屋を見つけた。「白川時計店」の時計師・白川幸也。ある出来事をきっかけに幸也の特殊な能力がある事を知る。「大丈夫、大切な事は時計屋さんが教えてくれる」時を操る力を持つ、”時間屋“をめぐる奇跡の物語。幸也の時を操る能力を持つ秘密を知った後は、菜奈と過去に戻りたいと強く願う人々を助ける様なストーリーと思いました。菜奈自身が過去に戻る事を決断し、時計屋さんが教えてくれるの意味が明らかになった時のラストは溜まりませんでした!2019/01/26