出版社内容情報
昼寝とデートに明け暮れながらも、なぜか依頼人を次々と満足させる凄腕の復讐屋、成海慶介。婚約破棄されたお嬢様や暴走老人など、恨みを晴らしたい人々が今日もそのドアを叩く。押しかけ秘書の美奈代を従え、きょうも気怠く優雅な復讐劇が幕を開ける――。痛快リベンジコメディ!
原田ひ香[ハラダ ヒカ]
著・文・その他
内容説明
昼寝とデートに明け暮れながらも、なぜか依頼人を次々と満足させる凄腕の復讐屋、成海慶介。婚約破棄されたお嬢様や暴走老人など、恨みを晴らしたい人々が今日もそのドアを叩く。押しかけ秘書の美菜代を従え、きょうも気怠く優雅な復讐劇が幕を開ける―。痛快リベンジコメディ!
著者等紹介
原田ひ香[ハラダヒカ]
1970年神奈川県生まれ。大妻女子大学卒業。2006年「リトルプリンセス2号」で第34回NHK創作ラジオドラマ大賞、07年『はじまらないティータイム』で第31回すばる文学賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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papako
75
偶然屋から復讐屋へ。楽しめるか?と思いながら読み、結果楽しめたかな。男に利用されて捨てられた主人公美菜代が復讐屋の押しかけ秘書になる。この美菜代が懲りない女で、イライラしたけど、何故か放り出さない復讐屋の成海。『復讐するは我にあり』これは神様が復讐してくれる。という意味だったんだ。話を聞いて調査はするけど何もしない復讐屋。結果、依頼人を救ってくれる。成海の小学校の校長、彼が皆を救ってくれていると言ってもいい。1人を救うことが繋がってるんですね。盗まれた原稿が特に気にいりました。うん、読んで良かった。2019/02/21
yanae
68
復讐屋の鳴海と復讐を依頼した美菜代。鳴海の復讐手法を学ぶためともに働くことに。と思いきや、鳴海が「何もしない」ことに驚き。復讐しても幸せにはなれない持論を持つ。とはいえ、なんやかんや調査したり、ちょっと手を加えてプチ復讐したり、人情に厚いところもある鳴海が魅力的。何もしないことで、どう幸せになるのかが読みどころ。美菜代の復讐したい相手はクズ男!個人的には痛い目にあえばいいのに~!と。続編でその後も読めるとうれしいです!2020/01/31
たぬ
39
☆4 ゲスなパンw 私も好き。脂質と糖質ばっかだし贅肉の原料ってわかってるけどやめられないよね。こういうギャーギャー言い合いしながら問題解決していくのって読んでて気持ちがいいな。私は言いたいことがあっても飲み込んでしまうことが多いから余計に。その解決策も「復讐」からイメージできるネガティブなものではなく前向きで明るいものなんだ。このコンビ好きだわ。シリーズ化してくれないかな。2023/03/06
Yunemo
37
復讐屋ですか、職業設定の面白さ、こんな題材があるのかな、なんてことを想いながら。ランチ酒での見守り屋といい、表題になっていた三人屋といい、まずこの設定の感覚に驚かされます。5編の連作集ですが、それぞれに味があって、でも想定した復讐という概念には程遠い感じでなのですが。成海氏の「復讐するは我にあり」をベースとしての展開に、一面では何もせずとも前金さえ貰えれば、またこの信念に基づく解決への展開策、大きな動きはないけれど、結果としては依頼通りに。結果オーライとの感もあるけど、語られた生い立ちからの信念ありきが。2018/07/29
吾亦紅
36
この小説の主人公は復讐屋を名乗っている。どんなに痛快で過激な小説だろうか、と読み始めると、少し当てが外れる。復讐したいと思うことって、誰にでも多かれ少なかれあると思うが、被害者意識が膨らみきった心って、どこにも行き場がなくなり、さらに頑なになっていくように思う。この主人公は、その凝り固まった心のボタンを少し掛け違えて違う景色を見せてくれるような感じ。復讐するは我にあり、の本当の意味を知らなかった。最大の復讐は幸せになること。2019/06/03