出版社内容情報
沢村 凜[サワムラ リン]
著・文・その他
内容説明
就職活動の傍ら、スポーツクラブに入会した知章。会員の女性たちから、近隣で起きている猫の虐待について調べてほしいと頼まれる。現場を探ってみると、思いもよらぬ事件が。真相究明に一役買ったのは、四元さんという会員の女性だった。その後、猫がらみで騒動を引き起こす彼女に振り回される知章。四元さんが猫に強くこだわる理由は何なのか?知章は無事に就職できるのか?かつてない新たな味わいの巻き込まれ型ミステリー!
著者等紹介
沢村凛[サワムラリン]
1963年広島県生まれ。鳥取大学農学部卒業。98年『ヤンのいた島』で第10回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
222
〈ミセス不機嫌〉事、四元さんの際立って強力な個性と言うか、思考ですね。タイトルの通り猫が足りて居ないの。足りていない事を自覚しつつ、自身を律する謎ルールを設けていてね。関わった猫の為なら、犯罪をも辞さない姿勢。見習いたい(?)。そんな四元さんを疫病神と思いながらも、放ってはおけない主人公の古賀くん。そんな二人がある種コメディチックに巻き込まれながら事件を解決するの。二人が揃わないとダメなんですよね。6編からなる短編連作の体をしているのも大変意味があり、一冊で纏まった一つの作品となっていますね。2022/08/07
ちょこまーぶる
58
少しずつ夢中になった一冊でした。就職活動をしながらスポーツクラブで知り合った猫好き女性と共に猫の問題を解決していく若者の話なんですが、読み始めは何かミステリーとしての展開に物足りなさを感じながら読んでいたんですが、読み進めると次はどうなる?って感じで読み進めることができました。でも、猫好き女性の猫のための自由奔放な行動にはいま一つ共感できなかったですね。共感は出来なかったけど、主人公の知章との推理合戦?や会話内容などは、楽しい読書時間だったと読み終えてから感じましたね。軽い気持ちで読むのに良いかもです。2023/10/14
coco夏ko10角
22
6つのお話収録の連作短編集。ご近所のちょっとした日常の謎を扱ったライトミステリー…だと思って読み始めたので、事件の内容にちょっとびっくり。〈ミセス不機嫌〉は時々いきすぎだけど、猫に対する気持ちは分かるしぶれないところは好き。2018/08/07
nyanlay
8
主人公が猫好きな女性に振り回され、事件に振り回される軽い感じのミステリー。連作だからサクサク読めました。ミセス不機嫌の猫好きな気持ちは判るなぁ。猫に限らず動物は軽い気持ちで飼うなんて出来ないですよね。2018/02/04
トンちゃん
4
猫好きヒロインを中心に事件が展開していくミステリー小説。各章の導入から結論の手前まではすごく楽しめました♪しかし…結論部分の描写があっさりしすぎていて物足りない(率直に言ってしまえば雑、乃至は適当)と感じました。この結論部分の展開の仕方を受け入れられる方には読んで面白かったと言ってもらえると思います(´・ω・`){個人的には面白かったんですよ♪2017/11/01