双葉文庫<br> 鏡よ、鏡

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双葉文庫
鏡よ、鏡

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  • サイズ 文庫判/ページ数 365p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784575519532
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報



飛鳥井千砂[アスカイ チサ]
著・文・その他

内容説明

莉南と英理子は化粧品会社の美容部員。愛想がよく、コミュニケーション力に長けた莉南。自分の価値観を優先し、うわべの付き合いを嫌う英理子。対照的な二人は反発しあうものの、しだいに自分にないものを持った相手に惹かれ、親交を深める。だが、あることを機に英理子は会社側と対立。そのとき莉南は―。自分に正直に、信念を持って働く女子たちの姿が清々しい、共感必至の友情&お仕事小説!

著者等紹介

飛鳥井千砂[アスカイチサ]
1979年愛知県生まれ。愛知淑徳大学文学部国文学科卒業。2005年『はるがいったら』で、第18回小説すばる新人賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さてさて

135
『さすが「反対」の二人。私とはまったく違う。私からは、絶対に出てこない発想だ』。『正反対』の考え方と生き方をしてきた莉南と英理子の姿を描くこの作品。そこには運命的に繋がりを持った先に化粧品販売員としての毎日を送る二人の日常が描かれていました。化粧品売り場の舞台裏を興味深く見るこの作品。莉南と英理子の視点の切り替えの鮮やかさに一気に最後まで読み通せるこの作品。ぐいぐい読ませる鮮やかな筆致と、いつまでも余韻を残す味わい深い結末。二人の感情の機微を細やかに描き出す飛鳥井千砂さんの上手さ際立つ傑作だと思いました。2025/03/27

エドワード

32
大手化粧品会社の新入社員、正義感あふれる英理子と、世話好きの莉南。お互いを正反対と感じるが、二人とも生真面目さが共通点。ケンカに始まり腹心の友?になる過程は青春ドラマの王道のよう。製品表示の不適切さから同期生が酷い肌荒れを起こし、会社が過ちを認めない事件から、会社を許せず辞表を出す英理子、彼女を理解しながらも辞められない莉南。世の中は二人の服のように白と黒に分けられない、グレーな部分が多いのだよ。若さがまぶしすぎる。会社の実にずる賢い作戦に引き裂かれる二人、まだ終わらないぞ。五年後の再会から未来が始まる。2017/01/17

よしのひ

28
『タイニー・タイニー・ハッピー』に比べたら再読回数は少ないが、こちらも飛鳥井千砂さんの好きな作品ということで再読。美容部員の莉奈と英理子は、性格や考え方が全くの正反対がゆえに、衝突もするが、その正反対だからこそ、相手に惹かれ合う。そして息がピッタリな2人に読んでいて惚れ惚れする。面白いのが2人の視点で交互に物語が展開していくが、どちらにも共感できるところ。郁弥への評価もまさに捉えどころ上手く的確に個性を書き分けられている。『タイニー・タイニー・ハッピー』だけじゃない好きな飛鳥井千砂さんの友情&お仕事小説。2022/01/08

ひめか*

25
お人好しで明るいリナと、真面目でしっかり者のエリコ。美容部員として働く、性格が正反対の二人を描く。本当に大嫌いな相手だったのにお客さんへの対応で突然仲良くなり出して、その変容に驚いた。途中まではどちらかというと自分はエリコに似てるかなと思っていたが、裁判とか大袈裟に言い出してズレてると感じた。エリコからすれば良いと思ってしたことなのに、守ろうとしたはずの百合にも怒られて頼んでないと言われた場面には泣きそうになった。性格が反対だからこそ学ぶことも多いが、最後まで受け入れられないものはあるんだろうなと感じた。2019/08/14

信兵衛

24
佳境に入った後の展開があっさり済まされてしまい物足りなくも思いますが、それを十分補っているのが、結末の見事さ。この結末だけで十分読んだ甲斐があるというものです。2017/01/07

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