出版社内容情報
小島達矢[コジマタツヤ]
著・文・その他
内容説明
小学校からの幼なじみである親友のちとせが、実家から引っ越すことになった。百合香は片付けを手伝いながら、過去に起きたちょっとした「事件」を振り返る。ちとせのあざやかな「推理」を聞いていると、ほとんどが百合香の思い違いや思い込みであったことに気づき愕然とするのであった。『ベンハムの独楽』でデビューした著者が描く鮮やかな青春ミステリー。
著者等紹介
小島達矢[コジマタツヤ]
1987年東京都生まれ。東京電機大学工学部第二部卒業。2009年荻原浩氏選考の「第五回新潮エンターテインメント大賞」を『ベンハムの独楽』で受賞し翌年デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カブ
21
夏休みということで読んでみました。ミステリーというより、中高生の時期特有の思い込みだったり、勘違いだったりなエピソード。2016/08/05
yamakujira
6
小中時代の親友、ちとせが高校卒業を機に故郷を離れることになり、百合香は引越し前夜に荷造りを手伝いに来た。徹夜で梱包作業に追われながら、百合香が思い出す小中学校時代の事件の真相を、今さらながらちとせが解いていくことで、百合香のわだかまりがほどけていく。花瓶とかプラネタリウムとか、コージーミステリと呼ぶにも簡単すぎるけれど、引越し前夜からお別れまで一夜に凝縮された青春がほろ苦く爽やかで、同じ経験はないのに、なんだか懐かしく感じた。ちとせがなぜ進学せずに就職するのか、それは謎じゃなかったのか。 (★★★☆☆)2020/01/08
Koji tsk
5
夏休みの拡大図という題名に惹かれて読みました。ベンハムの独楽以来ですが、ベンハムの読後感とは全く異なる印象で、ほろ苦いけれど爽やかな物語でした。各章にそれぞれ謎解き部分があり、そして全体を通しても主人公の疑問が描かれていて、連作短編のようでした。2016/08/03
nemuro
4
週末を利用して、「函館~札幌~富良野」間をJRの「特急スーパー北斗」と中央バスの「高速ふらの号」にて、トンボ返りの小旅行。その時の持参本。たしか、帰路、札幌到着目前の「高速ふらの号」の車中にて読了。初遭遇の作家で、タイトルと表紙の写真に惹かれての購入でしたが、なかなか面白かったです。で、改めて著者の名前を見ながら、「そうかぁ。完全に女性作家の作品との印象なんだけどなぁ」などと思った次第です。2016/10/30
コウ
2
思っていた感じと違ったなぁ。親友の引越し作業を手伝う中で、思出話に花が咲き、過去のちょっとした不思議な出来事や謎を解いていくといった話。なのですが。うーん…これは、主人公の暴走っぷりが痛々しかったです。私もなかなかに暴走するけど、自分が口にしないのに“悟ってよ!”タイプはちょっと、いや、かなり、不快でした。所謂女子あるあるなのか、【自分が片想いしてた人に告白NG】とか【仲良しグループ内で内緒話NG】なんかは、私にはちょっと理解不能。学生の時に読んでいたらもっと広い心で感動できただろうか?2016/08/11
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