出版社内容情報
朝比奈あすか[アサヒナ アスカ]
著・文・その他
内容説明
「次は女の子を産むわ」そう宣言して産み分けに躍起になる妻。そんな妻の決断に淡い違和感を抱く夫。互いに心揺れる日々を経て、夫婦がたどり着いた先は―。思いがけないラストが深い感動を呼び起こす表題作「憧れの女の子」。男女の心の行き違いから浮かびあがる人間の本質を鮮やかに掬いとった物語、全5編収録。
著者等紹介
朝比奈あすか[アサヒナアスカ]
1976年東京都生まれ。2000年、ノンフィクション『光さす故郷へ』を刊行。06年、第49回群像新人文学賞受賞作を表題作とした『憂鬱なハスビーン』で小説家としてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さおり
74
「性別」が全編通してのテーマかなと思う、5つの短編。引き込まれました、それぞれのお話に。なんというか、どれも朝比奈さんが書いているんじゃなくて、それぞれのお話の登場人物が自分で書いているんじゃないかと思わせる感じ。私は表題作の「憧れの女の子」と次の「ある男女をとりまく風景」が特に好きです。2017/01/16
machi☺︎︎゛
65
短編集。はじめの話はどうしても女の子が欲しい女性の話。私も女の子欲しかったから気持ちはわかるなー。途中ちょっと狂気じみてくるけど、最後ちゃんと上手く⁇楽しく収まって良かった!次の話は1番面白かった!すっかり騙された! 2018/09/07
エドワード
63
人が恋をして結婚する。子供を産み、育てる。そこに仕事と家族が密接に関わってくると、個人の思いと周囲とのすれ違い、きしみが生じざるを得ない。五編の物語に共通するのは、否応なくふりかかる意見の齟齬を乗り越えていく人々の姿だ。「憧れの女の子」がつきつける<子供は誰のものか>という永遠の命題、「ある男女」の専業主夫への冷たい視線、「弟の婚約者」の自立できない33歳の姉のもどかしさが切ない。いずれも非常に今のホットな日本の姿をとらえていて、グイグイ引き込まれた。人のなりが言葉遣いに正確に表れていて興味深い。2016/04/04
涼
60
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2022/03/post-89123a.html 授かる前の命の性別を選択したいとは、ひどく不遜なことに思えます。2022/03/27
KAN
47
どの話しも面白かった。さすがです。ハマってしまって、つい一気に読んでしまいました。恋愛やら日常やら、とにかく上手いです。2017/08/03