出版社内容情報
五條 瑛[ゴジョウ アキラ]
著・文・その他
内容説明
三人の日本人が取り憑かれた妄想とも呼べる「愛国の病」。それに関わることで、すべてを喪った者もいれば、多くを得た者もいる。最後に残るのは誰なのか、そして何なのか。謎の男、サーシャが追い求めていた野望とは!?全10作完結の“革命小説”シリーズ、遂に最終章!書き下ろし掌編「Blue and Red,BLOOD」収録。
著者等紹介
五條瑛[ゴジョウアキラ]
1999年『プラチナ・ビーズ』でデビュー。2001年『スリー・アゲーツ』で第3回大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Rin
44
再読でも、やっぱり一気読み。日本で生まれ育った混血、多国籍の人びとに、より良い明日の為に日本来る多国籍。この国には様々な人種がすでに生活をしていて、少しずつ問題も生まれてきている。それなのに日本国民はあまりにも無関心で、その無関心さに警報を鳴らすように、「革命を起こさないか?この国に」そんな言葉で始まった物語。祖国を、家族を自分を愛して、追い求め生き残った命と失われた命。たくさんの血が流れて、残ったものは?革命の終わりは始まりだっけれど、血で争うことのない世界になって欲しい。また読み返したいシリーズです。2016/02/19
ひめ
34
待ちに待った完結編。文庫になるのを2年半待ちました。大抵11月ぐらいに出るのに、一昨年出なくて、去年も出ず、やっと手に入れました。Revolution、楽しめました。どんなに用意周到に準備していても、不確定要素が大きい。最近読んだ森博嗣の本で、人間とウォーカロンの違い、ここでの日本人と多国籍の区別、なかなか難しいです。2016/03/11
紅羽
8
「革命を起こさないか。この国に」というサーシャの言葉から始まった革命小説シリーズもようやく終結を迎えました。複雑に絡み合い、取り込まれるようにして消えていく命たち。その果てにサーシャが求めたものは、結構意外な形で収まったように感じましたが、また新たな「革命」を追い求めていくのでしょう。また何度も再読したい作品の一つでした。2017/06/09
片雲さくら
8
「革命を起こさないか、この国に」彼のいう革命がなにをもたらすのか、彼の目的と素性、革命以上にそれが知りたかったのだろう、と読み終わってそう思った。これを革命というならば、だ。でもよかった。10冊っていうと短いシリーズな気がするけど、登場人物や時代の流れ、国や個人と社会問題と暴力…挙げきれないほど数々の視点で描かれた小さな出来事が大きなものに絡んでたり、いろいろ、ホントに面白かった。ちょっと覚えてないところもあったので、ぜひまとめて読み返したい。鉱物シリーズも続編がほしい。。。2016/04/02
カヲリ
8
完結。お疲れ様でしたの言葉しか出ない、壮大な革命の夢でした。これからも間違いなく五條さんの著作は追いかけるだろう。登場人物の鳩について:裏切り裏切られ誰よりも苦しそうだった鳩が漸く死をもってそれしかなかった世界と決別できるはずだったのに、またも生き残ってしまうのは因果というよりも、ただ悲しみを覚えた。生きている方がずっといいと思えるだけの人生じゃない人にとって、自分の生を諦めきれた時にまだ生き続けなければいけないというのはどれだけの罰なのだろうか。泣ける。2016/01/29
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