内容説明
大好きな美澄を見ていたくて、納められている祠から、少しずつ動いている石がいる。その距離、一日たったの8ミリ。その石と会話ができる美澄のペット、猿のソウタは、そんな石にちょっと優越感を持っている。ふたつの純粋な恋心は、どんなふうに昇華するのか(「いちにち8ミリの。」)。どこかにありそうでどこにもなかった、おとなの読む童話のような短編集。父・中島らもを超える物語の紡ぎ手の登場!
著者等紹介
中島さなえ[ナカジマサナエ]
1978年兵庫県生まれ。大阪音楽大学短期大学部卒業。父は故・中島らも。『いちにち8ミりの。』が小説デビュー作となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
65
中島らもの娘さんだとは知らずに読みました。「いちにち8ミリの。」より「ゴリづらの木」の方が好き。「手裏剣ゴーラウンド」の方がもっと好き。2017/07/03
マツユキ
12
タイトルが気になって、読みたかった本。短編集でした。もっとメルヘンチックなのを想像したけど、地に足がついた感じ。冴えない主人公を、励ますのでもなく、後押しするのでもなく、そこにいる不思議なもの。そのあり方がしめすもの。はっきりしないんだけど、読み終わると、ちょっと元気出ました。2017/01/29
ちょん
5
「自分が駄目すぎて、小さすぎて、涙が出てきそうだ。」 懐かしい感じがする短編集、心が和みます( ´∀`)2014/05/20
Kavi
4
短編3編。どれもホロリとくる内容で、らもさんとは異なる視点をもった物語。著者は幼い頃、大勢のおかしな大人に囲まれて育ったと思われ、おかしな人に対する優しさが感じられる。忍者のオッサンの話、好きだなぁ。2015/01/16
おおやなぎまさひこ
4
らもさん的なものを求めて読むとガッカリしますが(らもファンが必ずやってしまいそうな落とし穴)、父と娘は全く別物で、どちらかというといしいしんじさん系の人のカンジ。んでちょっとだけ豊島ミホさん入ってる。児童文学方面に行くと良さそう。2014/10/28