内容説明
昭和の初期、森朔太郎は、殺人者の汚名を着せられたプロ雀士の父と共に、日中戦争真只中の中国に渡る。やがて、父は息子を賭けた麻雀でその日の糧を稼ぐようになるが、それも限界となり―時が過ぎ、上海財閥の養子となった朔太郎は、驚愕の事実を知り―生死を賭けた「日中麻雀戦争」の火蓋が切って落とされた。
著者等紹介
灘麻太郎[ナダアサタロウ]
札幌市に生まれる。大学卒業後、全国をめぐり麻雀修業に励む。その鋭い打ち筋から「カミソリ灘」の異名を持つ。1980年、第1期プロ名人位、第2期雀聖位となる。以後、数々のタイトルを取る。現在、日本プロ麻雀連盟会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あほーす
0
第一次麻雀ブーム時のお話。志名坂高次先生の表紙イラストが素敵。日本麻雀史を知るのにも役立つ作品でした。中身としては、小説で闘牌描写って本当に難しいんだなぁと思いました。2013/04/14
ひづみ
0
阿佐田哲也ぐらいでしか麻雀小説を知らなかったので、登場人物達の毒気の無さというのか大らかさに違和感を覚えた。こういうのも悪くはないけど、もう少し人でなしな話しが読みたかった2013/03/02
ao-king
0
日本に麻雀が伝わってきた初期の頃の様子が伝わってくる。著名人も多数登場。もちろん小説である以上史実ではないけれども。肝心の闘牌シーンは、非常に地味。いかさまが炸裂するわけでもなく、深い読み合いが演じられることも少なく、あっさりしている。麻雀を通して家族愛を描くというテーマだろうから、麻雀の描写はあえて薄めにしたのかも。2013/02/28