双葉文庫<br> 凍花

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双葉文庫
凍花

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  • サイズ 文庫判/ページ数 300p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784575515602
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

三姉妹の長女・百合が次女を殺した。才色兼備で仕事も順調だったはずの百合はなぜ凶行に及んだのか?残された三女の柚香はその動機を探るが、やがて姉が自分の知らない別の顔を持っていたことを知る。それは、にわかには信じがたいものだった。―完全黙秘を続ける百合。戸惑う柚香。何かを守ろうとする父親。何かを隠そうとする母親。ある家族をめぐる慟哭のミステリー。

著者等紹介

斉木香津[サイキカズ]
大分県生まれ。横浜市立大学文理学部卒業。2008年『千の花になって』が第9回小学館文庫小説賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

三代目 びあだいまおう

274
美人揃いで仲良しな三姉妹。長女が次女をアイロンで撲殺し警察に自首。あの美しく心優しき完璧な姉がなぜ?と残された三女は信じる事ができない。やがて長女が綴ったブログや日記から知られざる長女の恐ろしい裏の顔が見えてくる。これは単に登場人物の裏と表のギャップの恐ろしさを説くモノではなく私達が誰しも持つ『見せたくない内面』を表出させ、表裏合わせて一人の人間である事を悟らせる慈愛の物語か。自分の事さえ何もわからないのに他人の事がわかるはずない。でも慈しみを持って周りを見れば、きっと昨日と違う接し方ができるはず‼️🙇2020/02/08

マコポン

169
悲しく切ない話だった。家族のコミュニケーションをもっと取っていれば、こんなことは起きなかったのか。難しい問題だ。長女はみんなの手本にみたいなことも大変なんだよねたぶん。よい作品だった。2016/03/13

まちゃ

167
しっかり者で優しい長女・百合、明るく天真爛漫な次女・梨花、甘えん坊の三女・柚香の三姉妹。長女・百合が次女・梨花を殺害した動機を三女・柚香が探るミステリー。柚香が百合の別の顔に迫る展開がとても面白く引き込まれました。お薦めです。2015/08/24

🐾Yoko Omoto🐾

157
三姉妹の長女「百合」が次女を殴殺。簡素な動機を供述して後、完全黙秘を続ける百合。彼女が長年に渡り書き記してきた日記が三女「柚香」の心に大きな波紋を投げ掛ける。嫉妬、羨望、苛立ち、そんなコントロールの難しい負の感情は多かれ少なかれきっと誰の心にも存在しうる。だが、そんな感情を自分の意思で表に「出さない」のと、精神的負荷をかけられ「出せない」のとはまるで違う。様々な要因を伴って形作られる人格に対して、幼少期にそのバランスを促してやるべき親が適切な行動をとっていないことが悲劇でありその罪は深い。2014/09/27

青葉麒麟

116
コレは嫌ミスの括りになるのかな?そこまで嫌でもなく割りとアッサリ読めた。自分が一人っ子なので三姉妹の長女の気持ちが新鮮でした。我が出せる家庭で親や妹の世話をするなんて私には到底無理だ。日記をあんなに長く書けるのも私には無理だ。つくづく一人っ子で良かったと思う私は我が儘だなぁ。2016/02/02

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