内容説明
抗日義勇軍の壊滅から数ヵ月後。裏切り者・虎文を討ち、見事“頭弾”を果たした柴火は、雪の曠野をさまよっていた。戦争の現実に絶望し、戦いを忌避する柴火。だが、時代は彼女を放ってはおかなかった。男装の麗人・川島芳子を司令官に据え、日満軍は再び熱河への侵攻を開始する―。風雲急を告げる第二部、開幕。
著者等紹介
樋口明雄[ヒグチアキオ]
1960年山口県生まれ。明治学院大学法学部卒業。雑誌記者を経て、87年『ルパン三世/戦場はフリーウエイ』でデビュー。2008年『約束の地』で、第27回日本冒険小説協会大賞と第12回大藪春彦賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
アイゼナハ@灯れ松明の火
21
『頭弾』に続くシリーズ第2作。満州建国後、戦乱の続く中国東北部・・・この混乱は日本によって持ち込まれたものなんだなぁと考えると厳しいス。従うべき義を見失い彷徨する柴火。壮士の仁義に従い満国軍に身を投じる徐舜。新たな登場人物に川島芳子を加え、それぞれの生き様が如何に交錯していくのか。下巻に期待です。2011/01/19
マムみかん(*ほぼ一言感想*)
15
ようやく、完結編『竜虎』が出ましたね〜! 例によって、これまでの流れを綺麗さっぱり忘れているので(笑)、復習のため前作(2作目)を再読です。 冒険小説好きには、舞台が満州とか、任侠の徒・馬賊の活躍とか、手に汗握ってワクワクします♪ 抗日義勇軍の中国人少女・柴火と、満州国軍の伊達順之助との因縁の対決をセッティングする須磨鷹光の暗躍ぶりは、某D機関員みたい(笑) 川島芳子や徐舜の動向にも注目しつつ、下巻へ! 2012/04/22
よしだ まさし
2
樋口明雄『紅の匣子槍II 狼叫(上)』双葉文庫を読了。もうすぐシリーズ3作目の『竜虎(ロンフー)』が刊行されるので、その準備として再読しているのだけれど、やっぱり無茶苦茶面白い。著者がどんなに頑張っても、この『狼叫』を超える第3部なんて書けるわけないとすら思えてしまう。それほど、この『狼叫』は素晴らしい冒険活劇小説なのだ。再読でありながら、こんなに夢中になってしまうだなんて! 速攻で下巻に突入し、それを読み終えたらシリーズ第3部『竜虎(ロンフー)』にとりかかる予定。お楽しみはこれからだ!2012/04/17
喪女野 香織
2
人物の取り扱いに容赦がない所がいい。 川島芳子の強烈なメス臭さをこそ男装が表してるんだなア→かわいそうな子→何だかやる気なくしそうな敵役だけどスポーツマンシップ的な体裁を拾って下巻へ。徐舜心ここにあらず。何も進歩していない…。 かっこいい須磨を今の内に覚えておきたい。2011/04/15
Hirosi Inoue
0
下巻で2013/08/29
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