内容説明
タロットカードが予告する2つの殺人事件は、12年前に刑事のオスが起こした傷害致死事件に関係することがわかった。犯人の最終的なターゲットは、おそらくオス。捜査が進むにつれ、オスは過去の罪に苦しむようになる。一方、犯人に結びつく重要な証拠をつかんだ雑誌記者のソンは、弁護士のスンハを呼び出しある提案をする。同時に、スンハの姉スンヒに証拠を送りつける…。
著者等紹介
キムジウ[キムジウ]
韓国KBSの青少年短編ドラマを手掛けたのち、人気シリーズ『学校』の脚本を担当。『魔王』の監督であるパク・チャンホン氏曰く、「ドラマのなかから、深みのある人間の物語を引き出すのに卓越した才能をもつ工匠」。人間の本能やそれによって変わっていく姿を鋭く描く一方、日常の機微を細やかに映し出すことにも定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
detu
15
上巻末でなんとなく仄めかしていたけどね。結末もそうなるんだ。出自の謎、影のある紳士なイケメン、粗野だけど暖かいイケメン2、清楚で誰にでも好かれるヒロイン。ハマるかもなあ。韓流ドラマはそんなに観たことないけど、その物だなあという感想。20章からなる話しはドラマの番組構成通りなのかな。著者紹介がないのはノベライズだからかね。エンタメとして、読み出したら面白かったけど。2021/07/14
ぴーなっつ
10
人を憎み続けるのは簡単なことじゃないよね。途中で止められなかったのか・・・。あの終わり方が、果たして二人にとって正解だったのかはわからない。でも楽にはなれただろうな。この本、すごく考えられて書かれるなと思った。今までにない感覚。面白かった。2015/08/03
shirou
6
登場人物が把握できたせいか、下巻の方が圧倒的に面白かったデス。 いちいちこの人誰だったっけ、となる時間が無くなったため、本来のスピード感を味わう事ができました。 基本的な流れがしっかりしており、お話として十分楽しむ事が出来る作品デス。 名前の表記が、姓名・姓のみ・名のみ・・・など色々なパターンがあるのが、混乱の原因だと感じます。 せめて統一表記をお願いしたいデス。 後、間のコラムがネタバレ過ぎます。 内容は興味深いので、巻末の解説的な部分にまとめていただけたら・・・と思います。2013/04/17
みつ
4
一気に読んでしまった。ラストはドラマと少し違ってたけど、こちらの方がどんどん引き込まれ、主人公2人の悩み苦しんでいく姿に本を持つ手に力が入った。2人ともヘインだけが癒しだったんだと思う。だけど、本当に辛い話だ。2010/10/21
里理
4
章ごとに解説がついているので、キャラクターや設定、参考文献の補完が出来るのが良い。最後はただ切ない。復讐がテーマであるけれど、お互いに憎み切れない部分、理解し合う部分があるのに最後まで対立するのは、周りで止める人達の努力が無駄に見えてくる反面、人は元々善人だと作中にあるように、性善説を唱えたいというのが感じられる。許し合えることが分かるから、切なさもより感じるんだろうな。2009/01/14