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出版社内容情報
竜だって、恋をする。
青年が囚われの身の〈竜の姫〉を救う表題作「竜王の娘」の他、
龍・象・鷹などの〈人ならざるもの〉と人間との交わりを描く、
中国の古典を鮮やかにコミカライズした極上の中華ファンタジー!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホシナーたかはし
20
嗚呼、面白かった!!遥か昔から、人外と人間の恋愛ものってあったんだなぁと再認識する、田中芳樹先生や藤田和日郎先生が書きたそう、先に書かれて血涙してそうな、表向きオタ向け中身ガッツリ中華幻想(ファンタジー)。2021/06/26
うっかり呑兵衛
17
中国の怪異小説ベースの物語集。書名になっている竜王の娘の話は「柳毅伝」という話が由来。『中国古典文学大系24 六朝・唐・宋小説選』(平凡社、1968年)で原作を読んでみたが、千数百年前の中国の価値観で書かれているようなところを漫画では現代の人にも受け容れられるように且つ原作の味を壊さず上手く改変されてボーイミーツガールに仕立て上げられており、作者の力量がうかがえる。2023/03/03
のれん
11
古典中華民話をベースに漫画化したもの。 各短編になっており、自然現象を擬人化した神を畏れ奉る精神の原典は中華にあるのだなと感じる。 逆に鷹の調教や象狩りなど、動物への敬意と付き合い方は農耕系とはちと違う部分もあり、ここは大陸ならではの混ざり具合か。 なんにせよ表題作は異類婚姻譚の基本のような作品。勇気を振る絞り義を果たし、女性がモノ同然であった時代に女性の自由を認めた優しき人格者が、栄華ある天界で永年に暮らす。 画が崩しが独特で合わない人もいるかも知れないが、個人的には良かった。2021/06/19
あらたま
8
表題作「竜王の娘」の前半をwebで読んで、続きが気になったので買い。悪い龍(西洋竜っぽいて描いてあったけど分からんw)からお姫様を助けて結婚っていう女の方が化生の異類婚姻譚てこうなるでしょっていうお約束外してきたのよき。銭塘君が暴れん坊なの銭塘江が暴れ川だからかってへえ~。「御することのできない力を龍と呼ぶのさ」。あと短編がいくつか。「祖父の頃から三代待った」が中国!獺がかわいい。2021/06/27
ダリア
7
正統派ボーイミーツガール話。柳が銭塘君から嫁取りの打診をされて断るくだりが良かった。両片思いでもあの離れていた数年が必要だったのだ、と。周囲はモダモダするだろうけれど。あの件で凡人の柳の株がより上がったと思う。「僕はあの時、一生分の夢を見た」は名言。ところで、銭塘君の暴れっぷりは別作品でも知っていたので納得。暴れん坊なのに身内には甘いというのも憎めないキャラである。2021/08/17