出版社内容情報
2016年、エベレスト。最も暗い夜明けまえ。性暴力の記憶の影を振り払い人生を取り戻すため、女たちはこの山を歩いた。
過去から、未来から、女たちの声が響き合う。連帯と共助の登山記。
「シルヴィアは戦士だ。その力強く温かい声は、彼女がいかに人生における最悪の瞬間から立ち上がり、誰かの標になろうとしてきたかを物語る。この本は弱さ、共感、無私の心がもつ力の証明だ。ここに描かれた、彼女が手にした強さと勇気に敬意を覚える」
--セレーナ・ゴメス(俳優、本書原作映画主演)
幼少期の性的虐待や父による支配が少女に落とした影。
それはやがて、さらなる苦悩と喪失を連れてきた。
人生を取り戻すために登山家となった彼女が挑んだのは、同じ性暴力サバイバーの女性たちとエベレストを歩く旅。互いの心の傷を差し出しあい、守りあうことで得た力を手に、彼女はそのままひとり、この母なる山の頂上へと向かう。凍てつく吹雪、世界の果てまではびこる男性至上主義、そして幾たびも訪れる死線。その先に見た光景とは--。
オープンリー・レズビアン初の七大陸最高峰登頂者が実体験と半生を綴った、心震わせる極限のシスターフッドの記。
Silvia Vasquez-Lavado “In the Shadow of the Mountain”の完訳。
内容説明
幼少期の性的虐待や父による支配が少女に落とした影。それはやがて、さらなる苦悩と喪失を連れてきた。自分の心を救うために登山家となった彼女が挑んだのは、同じ性暴力サバイバーの女性たちと行くエベレストへの旅。互いの心の傷を見せあい、守りあうことで得た力を手に、彼女はそのままひとり、この母なる山の頂上へと向かう。凍てつく吹雪、世界の果てまではびこる男性至上主義、そして幾たびも訪れる死線。その先に見た光景とは―。オープンリー・レズビアン初の七大陸最高峰登頂者が実体験と半生を綴った、心震わせる極限のシスターフッドの記。
目次
チョモランマ
一九八〇年ペルー、リマ
二〇一六年ネパール、カトマンズ
日曜日の獲物
ヒマラヤへ
ペンシルヴェニア州、ランカスター
リダム
トップ・シェルフ
私たちには力がある
過去のない女
ともに歩む
崩れゆくとき
テストステロン
万里の長城
エベレストのふところ
別れ
静寂の谷
デス・ゾーン
安息の地
著者等紹介
ヴァスケス=ラヴァド,シルヴィア[ヴァスケスラヴァド,シルヴィア] [Vasquez‐Lavado,Silvia]
1974年、ペルー生まれ。30代から登山を始め、2006年のキリマンジャロを皮切りにエルブルス(2007)、アコンカグア(2014)、コジオスコ、プンチャック・ジャヤ、ヴィンソン・マシフ(2015)、エベレスト(2016)、デナリ(2018)に登頂。世界七大陸最高峰の登頂に成功した初のオープンリー・レズビアンである。性暴力被害者の回復を支援するNPO“カレイジャス・ガールズ”主宰者として、さまざまな社会活動や講演も行う
多賀谷正子[タガヤマサコ]
英語翻訳者。上智大学文学部英文学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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くさてる
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