- ホーム
- > 和書
- > エンターテイメント
- > TV映画タレント・ミュージシャン
- > テレビ番組
出版社内容情報
80年代は『アップダウンクイズ』『クイズタイムショック』など素人参加型のクイズ番組がひしめいていた。そして、誰もがニューヨークに行きたいと憧れた『アメリカ横断ウルトラクイズ』。最強のテレビ観察者・てれびのスキマこと戸部田誠が、ウルトラクイズのなかでも伝説として語られる第13回大会を中心に、当事者たちの証言を基に描く青春群像劇。運動でもなく勉強でもなく、クイズを選んだ青年たちのノンフィクションノベル!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
49
熱い一冊だ。『アメリカ横断ウルトラクイズ』についての本だが、その中でももっとも白熱した伝説の第13回大会を中心に描かれている。と同時に、あの頃、クイズに青春を燃やした若者達にもスポットを当て、青春群像劇としても読める。彼ら彼女らは、単に知識を競ったのではなく、過去問をデータ化し、傾向と対策を研究、あるいはいかに早押しできるかといった、いわゆるクイズ番組を前提とした切磋琢磨の中だからこそ生まれ、育まれていった絆が本書最大の読みどころだ。(つづく)2022/11/14
おかむら
28
昭和の時代に日テレの木スぺ枠でやってた「大陸横断ウルトラクイズ」。そういえば毎年楽しみにしてたわーこのクイズ。この本は伝説の第13回ウルトラクイズの優勝者長戸さんを主人公にした昭和のクイズマニアたちの青春群像ノンフィクション。実は私的には第13回(1989年)あたりはもうたぶんこの番組熱心には見てなかったかも…なんか記憶が曖昧…ではあるものの、なんつーか昭和後期の若者たちの無駄な熱さがとにかく懐かしく楽しいです。2023/05/11
たらお
27
「早くこいこい木曜日」番組の煽り文句同様、胸を高鳴らせて見たアメリカ横断クイズ。その中で激戦となった第13回とその回のチャンピオン長戸勇人を中心に書いたニッチなノンフィクション。作り手側の視点がもう少し多かったらさらに面白かった。読みながら思うのは、作り手としては、クイズが天才的に解けることはあまり望んでおらず、むしろ出てくるキャラクター(人間性)であったり、ツアーの中での物語であったりする…となるとこれは正にプロレスの構図。福留アナの煽り、思考をこらしたクイズや罰ゲーム、楽しかったな~と当時を懐かしむ。2022/12/25
imagine
18
あの「ウルトラクイズ」と、『1989年のテレビっ子』の著者。かつて木曜日の放送を待ち焦がれていた自分には、垂涎の一冊。『1989年~』が資料を丹念に調査して時代を掘り起こしたのに対し、今作では第13回王者の長戸氏をはじめ、創生期のクイズ研究会に関わった学生達、番組の制作サイドなどに丁寧な取材を行っているようだ。そのためクイズに人生を懸けた者達の人間模様と異常な熱量が伝わってくる。少年時代にテレビで観たシーンが甦ることも度々。瞠目すべきは、著者が一切の私情や思い入れを挟まずに、これ書き上げたことだ。2023/02/02
hideto
17
恐らく40代以上には懐かしくてたまらない「アメリカ横断ウルトラクイズ」。必ず応募して参加したい!と思った方も多いはず。私もその一人です。中でも、一番面白かったのが第13回。伝説と化した準決勝や、優勝者長戸さんをはじめとするキャラがたった挑戦者達にワクワクしたものです。そんな第13回にスポットをあてた本作。読み進めると時間軸が前後するので分かりにくさもありますが、クイズ界のレジェンド達の名前も多く登場し、たまらない内容に。クイズ界がロマンで溢れていた30数年前に、思いを馳せることができました。2023/01/03