出版社内容情報
「ベテランギャグマンガ家・相原コージ、コロナ禍の中、突如うつ病に。病いと戦う日々を真摯に淡々と描いたドキュメンタリーコミック!」コロナ禍の中、けがをきっかけに突如ネームが進まず悩み、仕事に支障が出るように…。コロナで外出がままならず、孤独な状況が続く。食欲がない日々が続き、体重は激減。ついには自宅の仕事場で自殺未遂を…。そして入院。閉鎖病棟にて病いと戦う日々に。
内容説明
怪我がきっかけで突如ネームが進まず悩み、仕事に支障が出るように…。さらにコロナ禍で外出がままならず、孤独な状況が続く。食欲がない日々、体重は激減。ついには自宅の仕事場で自殺未遂を…。そして入院。閉鎖病棟にて病いと戦う日々を送る―。ギャグ漫画界の巨匠、突然うつ病に。苦悩の中、描いて自らを癒やす!
目次
喪失
前兆
落ちる
念慮
トリガー
瞳
風呂
妄執
石棺
告白
解決策
急転
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
62
あの「コージ苑」の相原コージがうつ病になってマンガが描けなくなっていたとは。しかもその経過を赤裸々にマンガ化している。笑えない事実。どんどんおかしくなっていく様が描かれている。この状況を受け止めていた奥さん優しいな。2024/11/09
たまきら
36
20代の頃この作家さん、スピリッツで読んだなあ…と背表紙を見てぼんやり気づき、その後タイトルにギョッとして手に取りました。Et tu,相原さん…。赤裸々に描かれる彼の当時の記録、そして奥様への心配り…。自殺未遂の描写は今まで読んだ漫画の中でも一番恐ろしい描写の一つでした。すぐにつづきへ。2023/08/06
かんやん
28
鬱病体験記というとスタイロン『見える暗闇』が思い出されるが、今思えばかなり文学的だったな、と。そしてギャグ漫画家の体験記は、やはりギャグ漫画的だ。鬱病が再発し、些細なことがトリガーとなって、アレコレ自殺を試みては次々と失敗するシーンが、恐ろしくもユーモラス。具体的な方法を検索しても、あまり出てこない仕組みになっているらしい。原因がある鬱は原因が取り除かれると治るけど、原因もなく自殺未遂するとは大鬱病だとお医者さん。自殺した友人知人を指折り数えてみると、10人。鬱になってきたので、思い出さないことにする。2023/11/12
りー
28
恐ろしい…鬱の再発。そう、この病気になると、判断力が低下するので、自分で何も決められなくなる。一つ判断するのが苦しすぎて、命を断った方が皆と自分の為だと強く感じる。奥さんが代わりに判断して入院手続きをしてくれたのが相原氏にとって幸いだったと思う。私は一人暮らし中に、(当時家族も色々あって言えなかった)入院するかしないかを決められず、手続きや入院の準備もできなかったので諦めて自宅療養になってしまったが、本当に危なかった。当時の主治医とも合わなかったので。読みながら今更よく生き延びたなぁと思ってしまった。2023/08/18
gtn
24
学生の頃、ビッグコミックスピリッツ連載の「コージ苑」「サルでも描けるまんが教室」に夢中になった。特に、"サルまん"の「とんち番長」は、ギャグセンスにおいて比類がない。あれから30年後、著者がうつ病を発症していたなんて。だが、自殺を図ったくだりに不謹慎にも笑ってしまった。大丈夫。元気回復されたことを確信する。2022/10/21