- ホーム
- > 和書
- > エンターテイメント
- > TV映画タレント・ミュージシャン
- > テレビ番組
出版社内容情報
白石雅彦[シライシ マサヒコ]
著・文・その他
内容説明
証言と各種資料を丁寧に照合しヒーロー誕生の軌跡を再現。かつてない綿密な考証で定説に挑む!!『「ウルトラQ」の誕生』に続く第2弾!!
目次
第1部 巨大変身ヒーローに至る道(消えた企画達・『WoO』その後;TBS版『WoO』 ほか)
第2部 ウルトラマン誕生す(カラー放送の歴史;『レッドマン』脚本制作一・バルタン星人 ほか)
第3部 怪獣ブームの渦中で(怪獣ブーム興る一・日本映画輸出振興協会と大伴昌司;怪獣ブーム興る二・その背後の人々 ほか)
第4部 ある作家の目覚め(鬼才、実相寺昭雄登場;大宇宙と異次元 ほか)
第5部 二つの命(最終クール突入『ウルトラマン』世界のメタフィクション ほか)
著者等紹介
白石雅彦[シライシマサヒコ]
1961年秋田県生まれ。映画研究家、脚本家、映画監督(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bugsy Malone
73
前作「ウルトラQの誕生」に続く著者のウルトラシリーズ第2弾。円谷英二やTBSの要望に応えながら、金城哲夫を始め制作スタッフ達が如何にしてこのかつて無い巨大ヒーロー像を生み出し、模索しつつ創造していったのか。設定メモや脚本準備稿、インタビュー等の、特に時系列に重点を置き、ウルトラマンの企画から誕生、放送終了までを綿密に検証していた。準備稿から決定稿への変更、未映像化原稿も一部紹介され、その理由の推論もまた興味深い。テーマ性よりもあくまで軌跡を追うドキュメント、第3弾のセブンにも期待が高まります。2017/06/08
keroppi
32
「ウルトラQの誕生」に続く白石雅彦さんの「ウルトラ」ドキュメンタリー。ある意味、時代がウルトラマンを作り出したと言えるのかもしれない。様々な未完成企画を通過しながら、ウルトラマンが生まれてくる。あのフォルムに至った過程が面白いし、よくぞこうなったなという感じ。あれでなければ、こんなに残ることはなかっただろう。企画に携わったスタッフ達の証言や記録を踏まえながら、ウルトラマンは飛翔する。次作、「ウルトラセブン」にも期待。2017/03/28
ナハチガル
11
飛ばし飛ばしで何とか読了。素人が気軽に手に取る本ではないですね。作品解説ではなく、いかに作成されたのかのドキュメンタリーのため、作品と作品の背景をある程度把握しておかないとしんどい。特に物語の進行と作成順序が入りくっているのが難。とはいえ、技術と情熱とフロンティア精神と偶然と制限と妥協とエゴがぶつかりあって生み出された、この稀有かつ模倣され再生産され続けるオリジネイターの魅力を再認識させられる良心的で良質な作品だと思う。セブンも読んでみるかな。A。2022/05/29
qoop
10
黎明期の混乱ぶりを活写した前作と比べ、本作では既定路線となった〈怪獣物〉という条件づけを足枷とせず、限られた環境のなか模索することで逆に個々の作家性が発揮され、結果としてジャンルを確立するに至ったスタッフたちの勢いのあり方を考証している。円谷英二と対峙することで発揮される円谷一の個性、単純に〈沖縄−本土〉という二項対立の図式では読み解けない金城哲夫の作家性、対象と距離を置くことで際立った実相寺昭雄の異才ぶりなど、作家それぞれの物語を内包しつつ、それらが溶け合い生まれたのがウルトラマンという奔流なのだ、と。2016/12/25
nobu23
9
ウルトラマンの当時の撮影背景や個別の話の変更経緯や雰囲気など事細かに書かれていて面白い2019/08/18