出版社内容情報
伊東ゆう[イトウ ユウ]
著・文・その他
目次
第1章 金がない老人たち
第2章 心が貧しい老人たち
第3章 不満をぶつける老人たち
第4章 居場所がない老人たち
第5章 Gメンから見た万引き老人
第6章 「盗まれる側」の論理
第7章 孤独を生きる老人たち
著者等紹介
伊東ゆう[イトウユウ]
1971年4月1日生まれ。フリーライター、万引き対策コンサルタント、万引きGメン。およそ16年にわたり「万引きGメン(保安員)」と呼ばれる仕事に従事し、4000人以上の万引き犯を捕捉してきた経験を持つ現役保安員。香川大学教育学部特別講師、香川県万引き対策協議会メンバー、岩手県万引き防止対策協議会講師、北海道万引き防止ウィーブネットワーク講師、全国万引犯罪防止機構シンポジスト、全国警備保障株式会社顧問、ジーワンセキュリティサービス株式会社代表取締役(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ねこ
135
身につまされる内容でした。本来、人生の先達の尊敬されるべき年配者が万引き!100歩譲って生活困窮者は理解できます。でも金があるのに万引きする老人は許容できません。嘆かわしい。万引きのために潰れてしまった店舗も多数あるとのこと。昨今は老人の万引き比率が跳ね上がっているようです。たかが万引き、されど万引き。日本に於いては相対的貧困はあっても絶対的貧困はほぼ無いと思っていましたが…。「孤独」が故に自分の身勝手な考えしか思考できない老人。…保安員の方々の日々の努力、店長の万引きに対する苦悩、この国は今後どうなる?2023/08/16
kinkin
80
現役万引きGメンが見た老人による万引きの実態。「貧困」「孤独」この二つの言葉がサブタイトルにあるように万引はその言葉が大きな要因になっていることも知った。たったといってはいけないが50円のコロッケを盗る、車イスの老婆が盗る、元会社の役員、教師様々な人が簡単にこの犯罪に手を染めてしまうということ。第七章にこんな言葉ーこの国は、ないかがおかしい。私も同感だ。巨額な政治献金や私的流用をしてものうのうとしている一方でこの本に書かれていることがどんどん増えていることに、悲しい気持ちになってしまった。図書館本2016/06/24
ゆみきーにゃ
78
《図書館》タイトル借り。最近老人の万引きが増えているとは知っていたけども、やっぱりここでも貧困が原因なんだな。サクサク読めるけども気持ちは暗くなる。2017/06/06
かなっぺ
74
万引きGメンによる「貧困」「孤独」な万引き老人の現実。様々な事例を読んだ。特に驚いたのは、万引き老人「生活保護をもらいながら、障害のある夫と二人暮らしをしている老女」が店長から、「国から金もらって生活している上に、人様のモノを盗むとは、死んでしまえばいいじゃないか!」と罵倒され、追い込まれた彼女は駅のホームから電車に飛び込んで自殺したという話はとても切ないし、哀しい。読んでいて暗く切なく、なんで万引きするのか分からない事案がかなりあった。2017/04/10
リョウ万代ホーム施主|貯金おじさん
53
捕まえたら財布の中身は本の僅か。生活に困った末の犯行の多さに愕然。店長に罵倒された後に自殺した老婆の話はショックでした。2016/10/11