出版社内容情報
小宮山 悟[コミヤマ サトル]
著・文・その他
内容説明
松坂大輔、田中将大にダルビッシュ有まで…海を渡った投手を襲うケガの正体とは?日米でプロのマウンドに上がった著者だからこそ明かせるその理由。
目次
第1章 日本人投手が次々と故障する要因とは
第2章 日本とアメリカの間にある越えられない「壁」
第3章 日本で体験した「野球」と「ベースボール」の違い
第4章 「おとなしい」ピッチングフォームを作り上げるために
第5章 日本の野球はレベルが高いのか
第6章 メジャーで通用するために必要なスキル
第7章 メジャーで過ごした1年間が、私の野球人生に深みを与えてくれた
著者等紹介
小宮山悟[コミヤマサトル]
1965年千葉県柏市生まれ。野球評論家。芝浦工大柏高から二浪したあと、早大教育学部に入学。1989年ドラフト1位でロッテに入団。2000年にメジャー移籍を視野に入れ、横浜に移籍。02年にはニューヨーク・メッツに移籍し、晴れてメジャーリーガーとなる。しかし1勝も挙げられず、この年限りで自由契約、03年は浪人生活を送って04年にロッテに復帰。引退する09年まで中継ぎとして懸命に投げ続けた。2010年からは野球解説者として活動し、現在はNHK BS1の解説を務める一方で、日刊スポーツで評論活動を展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たかやん
16
僕がこの本にタイトルをつけ直すなら「ベースボールから野球が学ぶべきこと」。投手の故障については本書の核ではなくあくまで話題のひとつ。氏のロッテ時代のバレンタイン監督を通して、メッツ時代のメジャーリーガーとしての体験を通して野球と異なるベースボールの姿を語る。全体的な語り口として、少年野球の指導者など将来の野球界を担う世代を支えるお父さんたちへ向けたように見受けられます。とんでもない三振しても「ナイススイング」とアメリカの指導者のようなこと僕も当時の監督に言われたかった(笑)2017/04/03
小木ハム
15
一度伸びてしまった靭帯は、弛んだゴムのように元に戻らない。『肩や肘は消耗品』という見方がアメリカでは一般的で、合理的に見て無理をさせない文化が根付いている。日本人投手が故障しやすい原因のひとつとしては、小中高時代の"投げすぎ"が考えられており、特に骨の成長段階である小~中時代での肩肘の酷使は選手寿命を縮めることになる。他にも、アメリカのマウンドが日本に比べて硬く、身体に負担がかかりやすい・日本の硬球が牛革なのに対してメジャーは馬革であり、滑りやすい・中4日と中6日の登板間隔の違い、等が挙げられている。2021/10/14
SU
3
面白かったけど、小宮山さんは自身の事をかなり謙遜して書いていると思います(特にプロに入るまで)。2016/05/07
TakeROC
2
元野球選手の書く本として、普通に面白かった。現役時代からインテリジェンスを感じさせる投手でしたが、そのような構成で書かれているので、私も自身のフォームを見直したくなる。投げ込む事も必要だし、休ませる事も必要。ゲームで投げる事で起こる炎症の回復には投球数に関係なく回復期間を設けなくてはならないと理解しています。あらゆる国籍の投手でも肘を故障しているので、メジャーの野球で肘が壊れて、手術への障壁も少ないから、手術する投手が多いのだろう。日本人特有の原因追求には至らず、続編を待っていれば良いのかな?2017/02/18
にゃも
2
書名について、「まさにそれが知りたかったんだよ」と思い、読んでみたが、メジャーでやっている日本人選手のケガの原因については、ちょろっと触れられているくらいで、詳しい分析等がなされているわけではありません。 全体としては、著者の半生を通じて経験したことをもとに、今の日本の野球について感じていることを思いつくままに書いてある感じ。 あと、理想的な投球フォームについての記述が結構ありましたが、図や写真があるわけでもないので、どういうことかわかりにくいです。2016/01/30