出版社内容情報
『木皿食堂』シリーズ第二作。夫婦ユニット脚本家・木皿泉が各紙誌で執筆したエッセイを中心に、貴重なインタビューやシナリオ講座、文化庁芸術祭ラジオドラマ部門出品作品に選出されたシナリオ「どこかで家族」などを収録。またNHK Eテレ「SWITCHインタビュー達人達」で放送された、俳優・佐藤健との熱い対談も注目!
内容説明
脚本家、そして小説家。「物語」の力を最も信頼している著者が、この世界を見つめると―心にグッとくる言葉の数々が、この一冊に!
目次
1 自分の信じる力を、信じる―エッセイ
2 死ぬほど考え抜くこと―インタビュー
3 現場の力を、信じている―対談
4 好きなものを守るために―解説・書評・映画評
5 物語は誰のものか―シナリオ講座
6 逃げるってことは―シナリオ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mumiu
79
そっか〜、そうだよね、あくまで脚本がメインの方です。次の小説より次の脚本を待ち遠しく思おう。前作「木皿食堂」も読んでいたので「へぇ〜!!」よりは「うんうん」。ラジオドラマの物語は実際聞いてみたかったな。あとがきの「お二人の方が、我々夫婦より木皿作品に近い」に吹きました。2016/02/22
九月猫
47
木皿食堂第2弾。今回も、妻鹿さんの言葉は時に強すぎたりキツすぎたりして全ては受け止めきれないのだけど、たまらなく大好きな部分は変わっていない。「物語=フィクション」の大事さ。いま生きることがしんどくても、世の中のルールなんていつ変わるかわからない。だから明日も生きてみようって思えるような物語を書くというお二人。日常の向こうに必ず「死」を見ているからこそ、作り出されるのは明日を生きるための物語なのだろう。明日が今日になっても、また明日。いつか「ぽちゃん」と言う日まで、フィクションの力を見せ続けてほしい。2015/06/25
わんこのしっぽ
39
エッセイ、対談、書評、シナリオと木皿さんの魅力満載の一冊。エッセイの何気ない言葉が印象的。人の心に残る言葉を書く方なんだなぁと改めて実感。2015/08/02
くぅ
35
この装丁に惹かれ1巻から読むことにした。妻鹿さんは芯がしっかりある。良きにつけ悪しきにつけちゃんと自分というものがある。ちょっと強引かしら?という表現もあるが地に足がついて生きているから不思議と静かだけど強い言葉。”生きていれば、うれしいことも悲しいことも、波のように繰り返しやってくる。でも、それらは、自分のせいではない。有頂天のときもどん底のときも、そのことを思い出して、ちゃんと元の居場所に戻ること。「道を踏み外さない」とは、そういうことだと思う。””孤独は、私が私を見失わないための錘のようなもの”2015/08/12
テクパパザンビア
34
毎日読んでる神戸新聞にこんなエッセイが連載されてたなんて知らんかった。言葉を生業とするだけあって言葉に対する考え方こだわりがすごい。物語は全部ウソだからファンタジックになるに納得。紹介されてた本や映像も興味津々。ラジオドラマも面白かった。『神の月』の小林聡美の演技 悪くなかったと思うけどね〜。2015/12/19