内容説明
幽霊は長い時を彷徨いながら、自分に代わってコトを成してくれる「代理人」を探している。―沖縄怖イイ話。
目次
沖縄戦下の幼女 みえちゃんからの伝言
メランコリック美人妻 仲宗根トモミからの伝言
琉球時代の怪僧 黒金座主からの伝言
我が家の愛犬 ショコラとナナからの伝言
大日本帝国陸軍少尉 タカミネ君からの伝言
著者等紹介
比嘉淳子[ヒガジュンコ]
昭和40年代初期、那覇生まれ。20代前半に主婦・母となり、沖縄の「旧暦行事」「暮らしの知恵」「御願」どっぷりの暮らしを続けている。NHK沖縄の子ども向け人気番組『うちなーであそぼ』の「うちなー昔話」脚本担当。そのほか、ラジオ、テレビ出演、講演活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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瑪瑙(サードニックス)
39
『ラジオ文芸館』で聴いてとても興味を持ち、図書館で借りました。沖縄の不思議な風習というか、しきたりというのか、凄く神聖な気持ちになりました。沖縄ではあの世とこの世が近いものなのですね。でも御先祖様を大切に思ったり、神仏に畏敬の念を持つのは日本人ならある事だから、沖縄とそう違いはないのかもしれない。私も「嫌われ幽霊」にならないように毎日を精一杯生きるように努力しよう。2016/12/23
ナディ
24
怖いような悲しいような読了感。沖縄はまだあの世とこの世が近い土地なのだと思う。ヤマトもほんの数十年前までは、闇が近かった。ユタも出てきて、沖縄だなあ…としみじみ。コラムにしみじみとした。2015/11/15
澤水月
12
かなりコワい「耳切り坊主」=「黒金座主」=「盛海和尚」。おぞましい伝説、全く未知。本土でいえば妖僧天海か道鏡か(時の権力により評価変わる辺りも)。ユタ、ノロ文化と仏壇神社ご同居する感じがようやくわかった。正…直、1章めはキッツい夫婦不和の話で求めてない…と断念しかけたが先が良かったので驚いた。ユタ以外にも霊的存在が感じられる神秘の地なのだなあ。小原猛氏の本にも出てきた悪いユタ問題、やはり書かれていた2014/12/22
よみ
6
ライトノベルのような読みやすさ! 今度金縛りにあったら、九九の七の段を暗唱してみようと思います。 2017/07/15
sonettch
3
みえちゃん、今ね、沖縄はとりあえず平和だと思うよ。/でもね、世界にはみえちゃんのような子どもたちがまだたくさんいるんだよ。/バカな大人のせいだよね。/みえちゃん、お菓子を食べておなかいっぱいになって天国に逝ったら、神様に言いつけてやりな。/「戦争に走ろうとするバカには、雷の一撃を食らわして!!」って。2015/02/04