アクションコミックス
夕凪の街 桜の国

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  • サイズ A5判/ページ数 103p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784575297447
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0079

出版社内容情報

昭和30年、灼熱の閃光が放たれた時から10年。ヒロシマを舞台に、一人の女性の小さな魂が大きく揺れる。最もか弱き者たちにとって、戦争とは何だったのか……、原爆とは何だったのか……。漫画アクション掲載時に大反響を呼んだ気鋭、こうの史代が描く渾身の問題作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

462
原爆について直接落とされたシーンはなかったが、後に残された人。後遺症に悩まされる人など色んなヒロシマの様子がよく分かった。2017/05/27

海猫

422
静かな怒りと淡い悲しみと。表題作がシンプルなだけに鋭利に突き刺さる。桜の国の方は少し回りくどいのだが著者の心情からするとどうしても遠回りをせざるを得ないのかもしれない。淡々とした日常描写が実に良い味わいなだけになおさら伝わるヒロシマという事実の重さ。時節を意識したわけではないけれど最近、戦争と平凡に暮らしていたはずの人々を描いた小説や映画に触れる機会が多い。そこからいろいろと思いを馳せることもあるし、さらにはこの漫画を読んだことで何かがまた心に積み重なった気がする。2014/08/15

へくとぱすかる

384
とある書店のオープン日に買ったのがこれ。「三丁目の夕日」はこれから上向きになっていくが、ほぼ同時代を描きながら、ベクトルは逆向きである。あの「できごと」から10年経って、何気ない日常が進んでいたのに……。10年後にしのびよる悲しみを描いた作品はそう多くないように思う。静かな毎日が背景なだけに、「夕凪の街」は、ひときわ悲しい。そして時代をおいて、二つの続編に続く。今年は70年が過ぎた年だが、当時の傷で、未だに苦しんでいる人が存在しているということを思えば、決してこの時代を忘れてはいけないと思うのです。2015/08/21

303
思ってた以上にどんよりしました。 戦争が終わってもなお、亡くなり続けていた広島の方々の苦しみを思うと胸が痛いです。2014/08/31

Miyoshi Hirotaka

288
二十数年前、友人が早逝。連絡を受けて思い出したのは、彼女のご両親が被爆したと聞かされていたこと。勉学だけでなく奉仕活動に熱心で、就職せずに卒業直後に結婚、三人のお子さんに恵まれた。今思えば、死の影を身近に感じ、生き急ぐような時間の使い方をしていた。ガンが普通の病気になり、血縁者の被爆との関連性を特定するのは難しいが、昭和30年代に適齢期を迎えた若者は被爆の事実に苦しみ、それを次の世代にどう伝えようか悩んだ。原爆のような悲劇も時が風化する。それによる死の意味も「生きねば」という強い意志で上書きされていく。2016/10/30

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