出版社内容情報
盗犯捜査を担当する警視庁捜査三課の萩尾警部補は若き相棒の武田秋穂とともに、今日もプロの泥棒と対峙する。強盗殺人で逮捕されたのは空き巣常習犯の『牛丼の松』と呼ばれる男だった。萩尾が何度も逮捕しており、泥棒にもプライドがある。牛丼の松が人を殺すわけがない。真犯人は必ずいる……(「常習犯」より)。このほか「消えたホトケ」「職分」「正当防衛」「目撃者」「粘土板」「手口」を収録。職人刑事の観察眼が冴えわたる「萩尾警部補」シリーズ、初の短編集!
【目次】
内容説明
独り暮らしの老女宅に空き巣が入りブランド品が盗まれた。捜査三課の萩尾秀一と武田秋穂の調べで、盗まれたのは偽物だと判明する。老女は詐欺師に偽物を買わされており、二課詐欺担当の舎人が捜査に介入。萩尾と舎人は捜査方針で対立するのだが…(「職分」より)。ほか、「正当防衛」「粘土板」など七編を収録。
著者等紹介
今野敏[コンノビン]
1955年、北海道三笠市生まれ。上智大学在学中の78年に『怪物が街にやってくる』で問題小説新人賞を受賞。卒業後、レコード会社勤務を経て作家に。2006年、『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞、08年、『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞と日本推理作家協会賞、17年、「隠蔽捜査」シリーズで吉川英治文庫賞を受賞。「空手道今野塾」を主宰し空手、棒術を指導している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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starbro
171
今野 敏は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。「萩尾警部補」シリーズ第四弾は、初の短編集でした。 オススメは、「常習犯」&「手口」です。気楽に読めます。 https://www.futabasha.co.jp/book/978457524842500000002025/10/26
いつでも母さん
119
久しぶりの萩尾警部補シリーズ!その第4弾は連作短編7話。どれも萩尾らしさ全開で面白く読んだ。他のシリーズに比べ地味に見えるが、三課(盗犯・窃盗)だからこれで好いのだ。相棒の武田秋穂の成長も頼もしい。萩尾の矜持がカッコイイ!そして、盗人にも仁義ありというか、気質?そこが面白いのは小説だからね(汗)2025/10/12
タイ子
78
本作は警視庁第三課(盗犯捜査課)の萩尾警部補が活躍するシリーズ第4弾。萩尾が窃盗犯にある意味尊敬の意味でそれぞれあだ名をつけているのが笑える。ベテラン警部補を頼って捜査一課の刑事が何かとすり寄ってくるのも面白いが、萩尾の部下の女性刑事・武田秋穂の存在が今回もいい。捜査一課に行きたいと言いながら、萩尾を尊敬する姿がかわいい。係長が秋穂に言うセリフ「3課だって捨てたもんじゃないぞ。殺人事件で奪われた命は取り返せない。でも、俺たち盗犯係は奪われたものを取り返すことができる」納得の一言。シリーズ初の短編集。2025/10/25
kei302
42
窃盗担当3課の萩尾警部補シリーズ「常習犯」「消えたホトケ」「職分」「正当防衛」「目撃者」「粘土板」「手口」短編集。1課2課と入り乱れて事件解決。後継者として武田秋穂を視野に入れている萩尾。今後の展開が楽しみです。ギガメッシュ叙事詩の「粘土板」を購入して私立博物館を開館する舘脇の話が面白かった。最後の独り言「まさか、マネーロンダリングじゃないよなあ…」、税金対策だよ、ハギさん。2025/10/21
信兵衛
24
素人の犯行を相手にする捜査一課と違い、捜査三課は「プロがプロの相手をする。それが三課のプライドだ」という萩尾の言葉が格好いい。 また、萩尾が“相方”と言い、当の本人は“弟子”という武田秋穂の成長ぶりが今回は鮮やかで、頼もしく感じられます。2025/10/23
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- 和書
- 北伊勢平野 - 歌集




