出版社内容情報
この報告書を絶対に読んではいけない――
あなたの世界が恐怖に一変する読書体験?
【このファイルは、先日都内で発生し、世間を震撼させたあの恐ろしい大量殺人事件の犯人の精神鑑定にあたった精神科医の記録をまとめたものである。これを読むことは、皆さんに対して予期せぬ精神的な影響を及ぼす可能性がある。そのため、決して読むことを強制しないし、読みはじめても皆さんが望めばいつでも途中でやめることも可能である――】
東京郊外で起きた大量殺人事件の記録には不審な点がいくつもあり、それは恐ろしい秘密の手がかりだった。犯人である八重樫信也の精神鑑定を担当した医師・上原香澄のインタビューから徐々に明らかになる事件の真相。犯行時の八重樫は「何」に怯え、一体「何」に襲いかかったのか。ずっと八重樫を見ていたという「ドウメキ」の正体とは?
医療ミステリーのヒットメーカーによるスマホ本ホラー『スワイプ厳禁 変死した大学生のスマホ』(8月20日発売)と対をなす、戦慄の読書体験!
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
yukaring
75
「あの大量殺人の真相とは…」現実と虚構の境界線が脆くも崩れ落ちるモキュメンタリーホラー。無数の瞳を持つ“ドウメキ”に捕らわれた者は誰も逃れることはできない、この記録を読んだ者も…。ネットに漂う都市伝説“ドウメキ”について調べていたライターの男が11人を手斧で惨殺した悲惨な事件。彼の精神鑑定を行った上原医師へのインタビューで語られるのは次第に追い詰められていく恐怖。ドウメキの街の廃病院と人体実験の噂、そして真相を探る彼女が辿り着いた戦慄の真実とは。狂気に満ちたこの世界線ではもう誰も信じることはできない…。2025/09/24
眠る山猫屋
54
ちょっと合わなかったかなぁ〜?読み易いモキュメンタリー構成と大きな文字は有り難かったし、前半の“ドウメキ”からのアプローチは雰囲気もバツグンだったのに。近未来SFと人怖系ホラーへの移行で少し冷めてしまった。イヤミスとしては良作なのかも。でも期待していたのは、帯にあったような土着的な怪異。残念無念。2025/09/21
ゆっき
25
うわー。そうきましたか。恐怖のはじまり『スワイプ厳禁』から精神鑑定報告書の『閲覧厳禁』へ。おぞましい「ドウメキの瞳」の正体とは。これは続けて読んだほうが絶対におもしろい。精神鑑定医・上原香澄へのインタビューから衝撃の真実へ。それほど怖くはないけどゾッとしました。2025/09/29
キキ
25
1日で読める読みやすさ。大体の流れは掴んだと途中で思ったのにラストそうきますか…私を引きずり込みますか。背中がヒヤッとして閲覧厳禁の意味が分かった。ドウメキの正体が分かった時、人間というものの恐ろしさを知る。一瞬で崩れ落ちる人生の恐怖、助けを求めてもどうにもならない絶望感を味わった。スワイプから読んで正解だった。2025/09/24
さこぽん
24
これと対になっている「スワイプ厳禁」はほんの一部分にすぎなかった。どうして八重樫は猟奇殺人犯になってしまったのか、ドウメキとはなんなのか、徐々に解明されていくのだけど全くの想像外の展開に度胆を抜かれて一気読み。ベタな締めも好き。面白かった。「スワイプ厳禁」から読まれることをお勧めしたい。2025/09/29