出版社内容情報
その少女は、いったい誰の子ーー。
季節外れの雪が降った四月の早朝に、新聞配達員の少年は、側溝に倒れている幼い女の子を見つけた。その少女は、人形と見間違うほどに雪よりも肌は白く、生気がなかった。雪の上に残されている足跡はその少女のもの思われる一人分のみ。足跡は、少し先にある「プチシャトー市毛」という小さなマンションから続いてるようだ。少女はいったい誰の子で、なぜそこで生死を彷徨っていたのか。奇妙な住人たちの愛と憎しみがもたらす、不協和音サスペンス。
内容説明
季節外れの雪が降った四月の早朝に、側溝で倒れている幼い女の子が発見された。その少女は、雪よりも肌が白く、人形と見間違うほどに生気がなかった。雪の上に残されている靴跡は少女のものと思われる一人分のみ。靴跡は、少し先にある小さなマンションから続いてるようだ。しかし、少女の身元が中々明らかにならない。奇妙な住民たちは、何を隠し、何を語る―。家族の愛と憎しみが巻き起こす不協和音サスペンス!
著者等紹介
美輪和音[ミワカズネ]
東京都出身。青山学院大学文学部卒。大良美波子名義で、映画『着信アリ』シリーズの脚本を手がけた後に、2010年「強欲な羊」で第7回ミステリーズ!新人賞を受賞し、小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
68
何とも後味の悪い…。季節外れの雪が降った4月の早朝に側溝で倒れていた身元の分からない幼い女の子。少し先にあるマンションから続いていた靴跡。マンションのオーナーや住人たちの秘密。毒親、ネグレクト、搾取子と愛玩子、マインドコントロール。一番の根源となった人物の恐ろしさにぞっとした。2025/07/16
さちこ
52
初めは面白かったが、途中から意味が分からなくなって、読むの疲れた。2025/07/23
hirokun
42
★3 毒親、ネグレクトをテーマにした小説かと思って読み始めたが、途中からはサスペンス小説としても興味深く読めた。物語の構成が普通の小説とは違っており、最初はあまり慣れなかったが、慣れるにつれてストーリーに入っていけた。人を知らず知らずのうちに操る人に対する怖さが感じられた。2025/06/29
ゆのん
41
4月の雪の早朝に新聞配達の少年が見つけた側溝に瀕死の状態で横たわる少女。名乗り出る保護者も無く何処の誰なのか分からない…俄然興味が湧いてくる始まりだ。事件を取材するライターが訪れたマンションの住人達もかなりヤバい。外から見たら羨ましい家族でも、素敵な人でも本当の顔は分からないという怖さ。家庭なんて所謂密室で何が行われているのか…。大人の保護がないと生きていけない子供達がもし抑圧されて育ったらどんな大人になるのか。『ヒトコワ』を読みたいならこの一冊。2025/02/28
のりすけ
33
搾取子、愛玩子、毒親がテーマ。名前もわからない女の子が側溝から意識不明で発見された。マンションに住む住人たちの視点で語られる歪な関係性。あの子たちがみんなちゃんと幸せになりますように。美輪さんだからもしかしたらエグいラストが待ってるんやろか、と思ったけど今回はとりあえず良かった。でも男子ズは頬っぺた張り倒したろかと思ったことが何回か。親どもは全員正座で説教タイムをぶちかましてやりたい。2025/07/28
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- 和書
- おとどけものです。