出版社内容情報
目が覚めると、隣で寝ている彼女が子どもの姿になっていた。お互いのふるさとを巡る旅をしている最中に起きた衝撃的な出来事に驚く大学生の晴文に、子どもになった彼女・雛子は旅を続けたいと告げる。言われるままに旅を続ける中、晴文はやがて自らの閉ざされた過去が眠る島に辿り着く。一方、雛子が子どもになったのは、生まれ持った特異な能力のためであり、彼女もまた大きな使命と目的をもってこの旅に臨んでいた――。時を超えて愛する人へ想いを繋ぐ、感動のファンタジー!
内容説明
大森晴文は、彼女である堀内雛子とお互いの故郷を巡る旅をしている。旅行前の雛子に不審な点を感じ、旅の間も気もそぞろな晴文だったが、ある朝目が覚めると、なんと雛子が子どもの姿になっていた。不思議な現象に戸惑う晴文に、子どもの雛子はこう告げるのだった―。『たびを、続ける』
著者等紹介
石野晶[イシノアキラ]
1978年生まれ。岩手県立伊保内高校を卒業後、2007年『パークチルドレン』(石野文香名義)で小学館文庫小説賞を受賞、2010年には『月のさなぎ』で日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
165
今まで読んだ事がない複雑な愛のタイムリープファンタジー小説でしたよ。20歳の恋人・雛子と旅に出た大学生の晴海は一夜明けると彼女が5歳の子供になっていて驚き困惑する。前半の「side晴海」では物語がどう着地するのか全く見えずの読書でしたが、後半の「side雛子」になると真実が明かされ彼女を応援する気持ちが高まり危機一髪のサスペンスにハラハラドキドキしながら最後まで一気読みしました。ご存じでない方にはぜひ読んで感動を味わって頂きたいです。さだまさしさん「奇跡」をBGMにお奨めしますよ。#NetGalleyJP2025/01/12
ぽてち
26
恋人の雛子と初めて泊りがけの旅行に行った晴文が遭遇した異常事態。そこから始まる奇想天外な冒険を描く。前半は晴文視点の「side 晴文」、後半は雛子視点の「side 雛子」で構成され、この現象が起きた理由と、晴文の抱えた鬱屈した思いが明かされていく。ページを開いたとたん、1行1段落のすっかすかな文章に辟易し、書かれている内容の薄っぺらさにげんなりしたが、読み進むうちにそんなことは気にならなくなった。ファンタジックな内容ではあるが、多くの読者に受け入れられる作品だと思う。2024/10/05
さこぽん
23
心優しい晴文だけど幼少期の重いできごとから傷ついたまま。そんな彼を雛子はある能力を使って救おうとする。雛子の不可解な言動に引いたけど、そういうことだったのかと今なら理解できる。侮っていたが感動的なラストでした。2025/01/11
よっち
21
目が覚めると彼女の雛子が子どもの姿になっていたことに気づいた大学生の晴文。お互いのふるさとを巡る旅をしている2人が、彼女の意思で旅を続けたいと告げる物語。言われるままに旅を続ける中、やがて自らの閉ざされた過去が眠る島に辿り着いた晴文。一方、雛子視点となった後半では、彼女が子どもになった理由と、彼女もまた大きな使命と目的を持ち、様々な準備をして旅に臨んでいたことが明らかになっていく展開で、事情を明かせないために誤解もありましたけど、2人で力を合わせて乗り越え、未来へと繋げてみせた結末はなかなか良かったです。2024/11/26
紅
4
ある朝起きたら彼女が子どもになっていた。最初は何もわからない、彼女がなぜ子どもになったのか?彼女はなぜこの旅を続けるのか?ロードノベル的な面白さとミステリ的な不穏さと。半分を超えたあたりからはノンストップで読んだ。面白かったです。2024/10/24
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