出版社内容情報
一世を風靡したといっても過言ではない、日本の昔ばなしをミステリーで読み解いた『むか死』シリーズの最新刊にして最終巻。あっと驚くミステリーのもとになった昔ばなしは「こぶとりじいさん」「耳なし芳一」「舌切り雀」「三年寝太郎」そして「金太郎」――いずれも趣向に富んだ、これまでの作品に勝るとも劣らない作品集。
内容説明
こぶとりじいさんのこぶが…おお?耳なし芳一って…よくがんばった!金太郎に隠された謎…なるほど!斬新なアイデアで、昔ばなしを塗り替える!シリーズ史上、最大マックスな謎解き。
著者等紹介
青柳碧人[アオヤギアイト]
1980年千葉県生まれ。早稲田大学卒業。2009年『浜村渚の計算ノート』で第三回「講談社Birth」小説部門を受賞してデビュー。19年刊行の『むかしむかしあるところに、死体がありました。』は多くの年間ミステリーランキングに入り、本屋大賞にノミネートされた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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starbro
329
青柳 碧人は、新作中心に読んでいる作家です。『むか死』シリーズの最新刊にして最終巻、少し飽きてきたので、これで終了で好いかも知れません。オススメは、「女か、雀か、虎か」&「金太郎城殺人事件」です。 https://www.futabasha.co.jp/book/978457524656800000002023/09/27
うっちー
209
段々と昔ばなしが複雑化しました2023/09/06
ひさか
189
小説推理2022年9月号こぶとり奇譚、11月号陰陽師,耳なし芳一に出会う。、2023年1月号女か,雀か,虎か、3月号三年安楽椅子太郎、5,6月号金太郎城殺人事件、の5つの連作短編を2023年8月双葉社から刊行。昔ばなしシリーズ3作目。昔話と謎解きが織り込まれたストーリー展開が楽しい。ラストは全ての話の関係者が一同に介する大掛かりな展開、かつ見事な結末に堪能しました。シリーズ1,2作を読むことにします。2023/10/20
はにこ
164
今回も昔話のオマージュで殺人事件の話を作りあげて、独特な世界観を見せてくれた。ただ、元の話を忘れているので、覚えていたらもっと楽しめただろうなと思った。今回は桃花となえのキャラが良かった。特になえの方は、三年寝太郎、雪女、かさこ地蔵、金太郎など様々な物語のエッセンスが詰まっていてお見事だった。2023/11/05
tonnura007
146
昔話シリーズ最終作。毎度のことだが、それぞれの昔話のシチュエーションや特殊設定をうまく活かしたトリックや謎が秀逸である。例えば、瘤取り爺さんでは瘤を付け外しできる鬼がいるという設定なので、瘤についた引っ掻き傷がいつ誰の頬にある時にできたものなのかというのが重要な謎になってくる。雪女の話は本当にこれが真相であっても矛盾が無いなと思ってしまった(笑)。個人的には金太郎城がお気に入りで、展開の速さと最後のオチが面白かった。今作でシリーズ最後というのが寂しい。2024/07/01