出版社内容情報
『イニシエーション・ラブ』で日本中を驚かせた著者による待望の新刊、次なる舞台は女子校!? 私立曙女子高等学院の問題児ばかり集められるクラス(通称マルキュー)に、ある生徒が異動してきた。家族が抱えた借金のために、学費を稼ぐ目的でやっていたアルバイトがバレたのが理由だという。それを知ったマルキューのメンバーは彼女が特待生資格をとれるよう一致団結するが…(「マルキュー」)ほか、6篇を収録。個性豊かな生徒達が、学校やクラスで起きる事件をチームワークで解決!
内容説明
日常で起きてしまった七つの事件。解決に挑むのは個性豊かな女子高生!「イニシエーション・ラブ」の著者が贈る連作ミステリ短篇集。
著者等紹介
乾くるみ[イヌイクルミ]
1963年、静岡県生まれ。1998年、『Jの神話』でメフィスト賞を受賞してデビュー。『イニシエーション・ラブ』が大ヒットし、映画化もされた。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
199
乾くるみは、新作中心に読んでいる作家です。私立曙女子高等学院ライトミステリ、連作短編集でした。最近のJKは、こんなにややこしい名前が増殖しているのでしょうか?オススメは、🍓『GIVE ME FIVE』&『ハチの巣ダンス』です🍓2019/04/18
やっさん
116
★★★ 短篇集。理詰めで解くものが多く、読むのに集中力が必要。乾さんならではの気持ちいいどんでん返しもあるので、頑張って読んでよかった。登場人物の名前が独特すぎると思ったけど、考察を見るまで気付かなかった。2023/05/24
buchipanda3
70
読んでて楽しい、面白かった。ゴリゴリのロジックものもあれば、閃きや柔軟な発想、図形構成などが求められたりとパズルの楽しさが各篇に盛り込まれていた脳トレのようなミステリ短編集。登場するのは女子高生でワイガヤで問題を解決していく流れも楽しかった。「ラッキーセブン」トランプを使った勝負ゲーム、シンプルなルールだが論理と心理の両面で詰めていく展開が面白い。しかも意外な舞台が用意される。「マルキュー」同級生を救うために取った彼女らの戦術に感服。「ハチの巣ダンス」まさに知恵と勇気のたまもの。人称は捻りまくり。2019/03/27
cinos
47
タイトルがAKB48からとっていて、登場人物がメンバーのアナグラム。「ラッキーセブン」がよく読まないとわからないけどロジカルゲームで面白かった。桐原多恵きたはらりえ、篠原理沙さしはらりの、駒田淳恵まえだあつこ、榊本亜矢あきもとさやか、鹿島田春しまだはるか、弥生眉子よこやまゆい、岩上千織いちかわみおり…。なるほど笑2019/06/11
雪紫
45
あれ、最初の短編「セブン」にあったなぁ、彼女達を主人公にして連作書くの?かと思いきや短編ごとに別のキャラに交代と、同じ女子高に通う女子高生達が色んなことに巻き込まれたり起こしたりな短編集。帯の個性豊かな女子高生というには首をひねるとこもあるけど、謎はバラエティーに富んで個性的。個人的には超高級イチゴ消失の「GIVEMEFIVE」と殺人現場から消えたアイスの「三つの涙」、学費集めの「マルキュー」が好み。しかし、読書メーターの感想見たら・・・AKB由来かよ! ああ、曙(AKBの)女子高等学院ってそういうこと。2020/01/19