出版社内容情報
中高女子校で共に過ごした潤子、みさ緒、礼香。ただいま34歳。彼氏いない歴=年齢だった礼香が突如結婚することになった。潤子はにわかに焦り、結婚相談所に入会、みさ緒も腐れ縁のダメ男と手を切る。それぞれの道を進む彼女たち、その先にあるものとは――。 「婚活小説」の枠を越えて、アラサー女子のリアルな胸の裡が痛いほどの共感度で伝わる物語。
朝比奈あすか[アサヒナ アスカ]
著・文・その他
内容説明
中高女子校で共に過ごした潤子、みさ緒、礼香。ただいま34歳。「彼氏いない歴=年齢」だった礼香が、見合い結婚することになった。潤子はにわかに焦り、結婚相談所に入会、みさ緒もダメ男と手を切ってマンションを買おうとする。ありがちな選択をした彼女たちが紡ぐ、ありがちではない自分だけの婚活ストーリー。
著者等紹介
朝比奈あすか[アサヒナアスカ]
1976年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。2000年、ノンフィクション『光さす故郷へ』を刊行。06年、群像新人文学賞受賞作を表題作とした『憂鬱なハスビーン』で小説家としてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モルク
136
34歳の独身女性が主人公。中高とミッション系の女子校でともに過ごした親友二人を交えた婚活物語。ひとりの婚約報告を機にがぜん婚活に拍車がかかり、結婚相談所に登録したりする。既婚者に引っ掛かったりまわりの人に振り回されたり、その揺れる気持ちがリアルに描かれている。あまりにこだわりがあったり、もっとリラックスして向き合えばいいのにと思ってしまうが、それは私の老婆心か。金子さんがいいんじゃないの…と、親になった感覚でアドバイスをしていた。x2019/07/21
なゆ
122
34歳の婚活か…。女子校時代からの親友どうし3人の、結婚に向かう茨の道。いやホント、結婚相手を探すって大変なんだな。親友とはいえ本当のところは言えなかったり、ちょっとした一言に引っかかったり、意外に孤独な戦い。誰か結婚決まった時の、ハンパない置いかれ感も。潤子はついに結婚相談所に入会して精力的に婚活するのだけど、三十代以降の婚活の実態がわかって面白い。そーゆーアドバイスが必要なのか?!っていう。潤子の焦りには共感するけど、なんとなく相手の内面は見ようとしてないとこがな〜。でもラストはいい感じで安心した。2019/01/23
のぶ
116
婚活小説としてとても面白く読んだ。主人公は34歳の大林潤子。職場には同年代で独身の女性が何人かいた。そのうちの一人、礼香が突如結婚することになった。潤子はにわかに焦り、結婚相談所に入会。周りの空気にも微妙な変化が起こる。作中に男性がほとんど登場しない小説なので、女性の内面が良く伝わってきて興味深かった。結婚=幸せという考えは現在変わってきていると思うが、このひたむきさがコミカルにも感じた。潤子自身の努力は叶うのか?独身女性の将来に幸あれとエールを送りたくなるような作品だった。2019/01/04
fwhd8325
111
ちょっと、この世界を理解しにくいのだけど、こんな感じなのでしょうか。どこか、醒めて読んでいましたが、ラストがこんな形だと、物語そのものに説得力を感じることができませんでした。2019/02/16
ででんでん
109
アラサー女子の婚活‼自分の日常と離れているだけに、いまどきの結婚相談所の様子など、気楽に楽しんで読んだ。それでも朝倉さんなので、自分にも命中してくる言葉がある。「他人に対する『説明のしやすさ』のために生きるのって、自分の幸せや不幸せを、他人に決めさせることになる」。これは日々自分でも思うこと。他人に響きの良いことを意識して、自分の周囲のあれこれを再構築してしまっていないか⁉自分の幸せは自分が決めたらいいのに。でも、言わないでもわかってもらえる「説明」がほしい。そこなんだなあ、本当に。2019/05/07