出版社内容情報
池田久輝[イケダ ヒサテル]
著・文・その他
内容説明
ひと筋縄ではいかない人間関係を描いた「虹」。日本推理作家協会賞候補作「影」。高校球児が見た仲間の本当の顔「空」。そして、ここからすべてが始まる「スターティング・オーバー」。収録作4編。いずれも、高い文章力と構成力でラストまで一気に読ませる作品集。
著者等紹介
池田久輝[イケダヒサキ]
1972年京都府生まれ。同志社大学法学部卒。2013年、香港の裏社会を描いたハードボイルド『晩夏光』で第5回角川春樹小説賞を受賞。17年、『虹の向こう』収録の「影」で第70回日本推理作家協会賞(短編部門)候補。池田長十名義で朗読ユニット「グラス・マーケッツ」を手掛けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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buchipanda3
27
乾いた文体が醸し出す雰囲気が心地良かった渋めのミステリ短編集。4篇収録。どの篇も不可解な謎から始まり、なぜ?という部分にずっと焦らされている感覚がありながらも、つい読み進めてしまう面白味があった。そして終盤に見せる意外な展開と収まり方も楽しめた。どことなく影のある主人公たちだったが、その謎めいた出来事をきっかけに微かに見せる変化が何とも味わい深い。各篇の題名も意味ありげでいい味を出していたと思う。レトロで渋めの表紙が作品にぴったりだった。2017/12/03
keith
21
ミステリーの短編集。「ラスト一行で違った景色が見えてくる」という帯に煽られましたが、何とはないお話でした。2018/02/18
コリディ
8
6点。最近ちょっと注目の作家さん。短編4編、日常のちょっとしたミステリー、せめて連作にして欲しかった。文章はハードボイルド風だが、内容が少しほっこり系なので中途半端。最後の退職した刑事さんの話が良かった。2020/02/06
rosetta
7
★★★★☆200ページほどの本に4編の短編。良くできてはいるのだけれど、短すぎて物足りない。発表媒体の制限?でも本にするときに加筆できるはずだからこれで充分と判断したのかな。確かにこれでは推理作家協会賞のノミネートされただけで御の字でしょう。高校球児の終わった最後の夏を描く一篇が、ミステリー要素はないけれどノスタル爺(笑)な自分の好みにあっていた。2018/01/11
ミコ
2
初読み作家さん。登場人物はいい人達なんだろうけど好きになれず。もうっ!てなった。2023/12/01