出版社内容情報
こうの史代[コウノ フミヨ]
著・文・その他
蒔田陽平[マイタ ヨウヘイ]
著・文・その他
内容説明
すずは広島の江波で生まれた絵が得意な少女。昭和19年、18歳で呉に嫁いだすずは、戦争が世の中の空気を変えていく中、ひとりの主婦として前を向いて生きていく。だが、戦争は進み、呉はたびたび空襲に見舞われる。そして昭和20年の夏がやってきた―。戦時下の広島・呉を生きるすずの日常と軌跡を描く珠玉の物語。小学上級・中学から。
著者等紹介
こうの史代[コウノフミヨ]
1968年広島県出身。マンガ家。1995年『街角花だより』でデビュー。2004年に発表した『夕凪の街 桜の国』で第8回メディア芸術祭マンガ部門大賞と第9回手塚治虫文化賞新生賞を受賞。『この世界の片隅に』(07~09)は、第13回メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、「THE BEST MANGA2010 このマンガを読め!」第1位、「ダ・カーポ特別編集 最高の本!2010」マンガ部門第1位を獲得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
COSMOS本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ichi
28
【図書館本】映画は観ていないのですが、ドラマ化をキッカケにこのノベライズ本を借りました。現在放送されているドラマは今のところ、このノベライズ本通りのストーリーで進行している感想。広島原爆直後までのストーリーとなっていますが、悲しい内容ではなく、すずを通して心が温かくなるストーリーとなっているので、この先のドラマの展開が楽しみです。2018/08/04
ゆきねこ
20
戦争中、健気に生きる浦野すず。広島市の出身で呉に嫁入りした。空襲、疎開、配給、食料難など市井の人々のリアルな暮らしが微笑ましく、切なく描かれている。周作との純愛に癒される。この物語のクライマックスは義理の姪を空襲でなくし、心の平穏をなくしたすずが実家に帰ろうとした時、義理の姉と心を通わす場面か。大切な人を亡くし、自分の明日もわからない状況でも、生活は続く。ご飯の支度をし、洗濯して家族を守る。極限の状態でも細やかな心配りを忘れない人たちが今の日本の礎を作った。戦争は起こしてはならない。強く思った。2023/06/28
野のこ
19
映画で気になりましたが近くでやってなくて、図書館で借りました。すずちゃんがとても感情表現が豊かで生き生きとした感じが伝わり、素直な文章は感情移入しやすかったです。日々の暮らしを丁寧に過ごすところは素敵だなぁと思いました。夫がすずさんと呼ぶところにきゅん。「ゆがんどるのはうちだ、まるで左手で描いた世界みたあに」の一文が印象に残りました。厳しいこの時代を力強く懸命に生きぬく姿、命の尊さ、生きている感謝の気持ちが胸に溢れました。2017/02/10
かんけー
17
面白いですが素直に喜べない読後感で。ヒロインすずさんのおおらかな素性が物語世界を暗くしてないのが救いなのですが?すずさんの子供の頃の日常から始まり十八で嫁入りする迄の描写が良い感じで。旦那さんの周作さんが優しい人で読んでてニコニコ♪義理のご両親も良い親御さん(^.^)然し?周作さんのお姉さん?の(小姑ww)径子さんは怖かった!でも良い意味でマイペースのすずさんは娘の晴美さんとは直ぐに打ち解けて仲良く♪あんまりネタバレ書きたくないので、この後幾つかの試練をすずさん達は経験しますが趣味の絵を描いてる時の→2017/01/22
キンとギン
15
なかなか劇場に行けないので小説にて。子供にも読ませるつもりで買いましたが、若干読みづらく大人だけで楽しみました。世界観は伝わってきました。2017/02/10