リバース

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  • サイズ B6判/ページ数 275p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784575238891
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

詐欺や横領といった知能犯と対峙する警視庁捜査二課。徹底した秘密主義を貫く捜査手法や、そこで緊迫感溢れる捜査を展開する捜査員の心理を描いた警察小説。『ナンバー』『トラップ』でおなじみの“三知”が手がけるのは、原発事故で甚大な被害を被った福島を舞台にした詐欺。だが、事件の鍵を握る人物が殺害され、捜査する捜査一課と対立する。

内容説明

警視庁捜査二課から所轄に異動した西澤は、書店で万引きをした老婦人を取調べた。身なりもよく教養溢れる彼女は、なぜ万引きをしたのか。そこには、深い事情があった…。大震災と原発事故。そして、「福島にはカネが埋まっている」と嘯く詐欺師が仕掛ける被災地支援詐欺―。最も卑劣だと言っていい犯罪を、心熱き警察官が暴く社会派長編警察小説。

著者等紹介

相場英雄[アイバヒデオ]
1967年新潟県生まれ。2005年『デフォルト(債務不履行)』で第二回ダイヤモンド経済小説賞を受賞。『血の轍』で第二六回山本周五郎賞・第一六回大藪春彦賞候補(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しんたろー

162
久し振りに相場さんを読んだが、全く筆力が落ちていなくて素晴らしい仕上がりに感激した!本作は知能犯を追う捜査二課のシリーズ3作目で、面白いけど地味だった『ナンバー』そこから進化してエンタメ色が強くなった『トラップ』からの流れを汲んでいるので、前2作を読んでからの方が、主人公たちの遍歴も合わさって感動できる。また、福島への強い愛と、行政の遅れや不正の現状への怒りなど、相場さんの熱い想いがヒシヒシと伝わってくる。最後のアノ人の台詞は良い意味で予想通り……泣けるし痺れた‼シリーズ3作の合わせ技として傑作だと思う。2017/01/27

ウッディ

149
東日本大震災の原発事故で、故郷を失い、苦しむ福島の人々がいる中で、そこに金の匂いを嗅ぎつけ、喰い物にしようとする奴らがいる。失態を犯し、散り散りになった警視庁2課の元三知メンバーは、原野商法詐欺、保証金詐欺を摘発し、原発廃炉をめぐる汚職事件に切り込んで行く。かつての部署の仲間を信じ、汚名を返上するために、生き生きと捜査を進める姿は感動的で、爽快な読後感でした。病床に倒れた真藤の号令には、涙がこぼれました。最後の巨悪を捕まえる終盤があっさりとしていたのが残念でしたが、追いかけてみたいシリーズです。2020/06/22

ダイ@2019.11.2~一時休止

114
ナンバーその3。バラバラになったメンバーが福島の事件をきっかけに合同捜査?していく。う~ん、この終わり方ではなく、エピローグ欲しかった・・・。2019/06/05

美登利

98
シリーズ3作目。これは前作との間をあまり空けずに読んだせいか、それともこの時期に読んだことで更に感慨深いものがあったからか面白かったです。捜査二課知能犯を追うメンバーは前作での班解体からそれぞれ成長し頼もしくなっていました。今回はムードメーカー的な清野警部の活躍が多かったです。それぞれが震災から3年の福島に向かい復興の兆しが一部分にしかない現実に打ちのめされ、利権に群がる悪を突き止めようと奮闘する。汚職事件は一般市民には分かりにくい問題でありますが、興味が薄い私にもこの物語の事件には憤りが沸きます。2018/03/09

yanae

97
ナンバー、トラップときて、サンチシリーズの三作目です。前にお気に入りさんから教えてもらった通り、前二作は淡々としてますが、このリバースのための助走といった感じ。この作品はシリーズのなかでもとても面白かったです。失敗ばかりの西澤、小堀の成長に、仲間としての結束を力に大きな事件に挑みます。テーマが東北震災に関わる詐欺事件と言うことで悲しい描写もあるけれど、私たちが知っておかなくてはいけない現実も。シリーズの中でも大きな存在のある人物の物語終わりの一言に感動した。続きもよみたいです。2018/01/11

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