内容説明
同窓会出席のため、高校卒業以来およそ二十年ぶりに第二の故郷・火海町を訪れた、相原真帆。真帆は東京の小学校では、毎年学級委員を務める優等生だった。担任から頼まれてクラスのいじめもなくし、学校中で讃えられ、自信に輝く道を歩んでいた。あのメモとともに、自殺が起きるまでは…。一転、糾弾の的となってしまった真帆は、逃げるようにして母と東京を出、火海町に越してきたのだった。だが、転校先のクラスの“パワーバランス”を拒絶した真帆は、またも理不尽な仕打ちに苦しみ―利己主義者と傍観者の「罪」を抉り、人間関係の「痛み」を炙り出す傑作長編！
著者等紹介
岡部えつ［オカベエツ］
１９６４年生まれ。大阪府生まれ、群馬県育ち。２００８年に「枯骨の恋」で第三回『幽』怪談文学賞短編部門大賞を受賞し、翌年に同作を表題とした短編集『枯骨の恋』でデビュー（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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みえ
38
イジメにあった人は大人になってからも悩み苦しむんだな～と切なくなった。2018/05/22
らむり
28
いじめで東京を追われた真帆が、火海町で生き直すお話。うーん、私はあまり好きじゃないかな。。2013/10/25
しゅんぺい（笑）
7
なかなか、読みづらい本ではあったけど、それでもちょくちょくいいなあと思う感情や情景の描写があった。 久々に小説を読んだ。やっぱり、静かな小説がいい。2013/12/03
ぶーにゃん＠積ん読本解消中
5
現代における学級内での階級差別、持って生まれた顔、成績、運動能力に親の地位を入れた階級がこんな感じで構成されているとは思いもよりませんでした。いじめる側といじめられる側に傍観する者に分かれながらも環境が変われば、立場が変わり、いじめられる側になってしまう可能性もある。絶えず自分の立ち位置に気を遣う気の抜けない田舎の学校生活の中で真帆は生き直しができたのだろうか？あまりにも理不尽な周囲の仕打ちに対して真帆の生き方とその後を描く同窓会に不快な読後感が残りました。2013/12/24
あられ
5
いじめを正した、と思っていたのに、いじめられていた子が自殺し、転校せざるを得なくなった主人公。転校先でもひと波乱あって、中学校へ。クラブ活動で民話を採集することになり、そして。。。後日、その民話をもとにした作品で小説の賞を受賞して、中学校時代に住んでいた地方を訪れるが。。。最初から最後まで、いまいち(いまに、いまさん、くらい)、乗れなかった。ホラー系の作品は好きなんだけれど。誰しも傷を持ちながら生きていくのだろうけれど。どこかで立ち直ってほしい。2013/11/01
