内容説明
90年代の東京で二人の青年が出会った。画力至上主義を公言して憚らない山手と、画力よりも漫画のウマさで勝負する帆足。二人は友人として、ライバルとして、互いに認めあい、ときには蔑みあいながら、ともに一流漫画家を目指していた。そして、もうひとり、彼らの仲間に加わったのが、美術系の予備校生だという兵頭だった。漫画家志望ではない兵頭は、二人と付かず離れず、微妙な間合いを取りながら、「業界」を巧みに遊泳していく。理想と現実の間であがき、時代の流れに翻弄される彼らの明日は!?―。
著者等紹介
ゆずはらとしゆき[ユズハラトシユキ]
東京都出身。小池一夫氏に師事し、漫画原作者などを経て、小説へ活躍の場を移す。「昭和」を題材とした空想伝奇小説を得意としている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Saeko
6
帯を見て、バクマンみたいな信頼・情熱・友情などを想像してしまったのですが、ちょっと違ってました。主人公たちの嫌な感情をここまで押し出さなくてもいいのに、と読んでいて辛くなりました。漫画家たちの現実により近いのはこちらなのがしれませんが。「描くことだけが俺たちの武器」と言うからには、その武器でいろいろなしがらみをぶっ壊すところを読みたかったです。2012/07/18
あんこ
1
絵に惹かれて読んだけど、なんだかよくわからない話のまま終わった。専門用語とかよくわからないし、なんだかずっと漫画描いて葛藤して嫉妬してっていうのが続いて、最後に残りこのページ数でいきなりミステリー??と思ったけど盛り上がりもなく終わった…。2012/11/15
秋芳
0
事件やトラブルが起きるものと思って読み進めるも、ネガティブな感情とともにマンガを描くという、淡々とした展開。その時代、その世界を経験した者にしかわからない作品かも。意味ありげに振ってある(が、理解できない)傍点のせいで、非常に読みにくかった。2015/10/31
わたし
0
表紙と挿絵が気になり読んでみた。読みにくかった。どんな基準だかわからない傍点が目につく。「描くことだけが、ぼくらの武器だ」はかっこいいと思った。2015/05/23
ちょこら
0
★★ 専門用語とか多くてよくわかんなかった。 結局何が言いたかったのだろう? 文章も読みづらく、苦痛だったよ。2014/02/21