出版社内容情報
1944年9月。中国での大陸運営に行き詰った日本軍は、潜水艦による南太平洋からの金塊輸送計画を立てた。米軍制圧下での活動のため、はぐれ者部隊であるマレンドック島守備隊は囮作戦を命じられる。守備隊は玉砕必至の作戦を受け入れるが、”暁”と名付けた作戦を極秘浬に計画していた――。
内容説明
一九四四年九月。中国の傀儡政権維持のために、日本軍は潜水艦による南太平洋からの金塊輸送作戦を立てた。ニューギニアの弧島、マレンドック島の守備隊は、その作戦の囮役を命じられる。捨て駒にされた千人の男たちは、“残された国民”のために、途方もない計画を立てた。
著者等紹介
大原省吾[オオハラショウゴ]
立教大学文学部卒。会社勤務の傍ら小説の執筆を始める。『オペレーション・アカツキ』が、小説デビュー作となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ren5000
19
終戦間近の日本軍の男たちの未来を思う胸熱展開に涙腺がピンチになりながら読みました。多分にフィクションもあると思いますが、エンタメ小説とすればこれぐらいないと楽しめないよね。これは映画化してもいいんじゃないかなという出来でした。面白かった2016/01/02
ロビー
7
戦争経済を維持するためにリヒル島から金塊を運び出すことを決めた日本政府。その作戦の囮となり玉砕を運命づけられたマレンドック守備隊が立案した敗戦後の希望のための暁作戦。1人また1人と散って行く戦士達。マレンドック守備隊1000人、伊二一一型潜水艦乗組員達の希望を一身に背負う新米士官の篠原。感動のエピローグは涙なしには読めません。イーストウッド監督で映画化したらいいと思うよ。2013/05/04
いたいけなべあ
5
2014年7月に「憂国のアカツキ」と改題文庫化。 敗戦を悟った者たちの、希望の作戦。 遺される国と家族とその未来のために、いつかくる暁に祈りを込めて。 オペレーションアカツキ。本当にあったのかもしれない。あのどうしようもない状況の中でも「国」のためよりも家族のためになにかを残したい、ときっと思ったんだろう。そう思うことが許されなかったとしても。きっと。2014/10/14
yasu_z2
5
戦時ものとしては面白かった!ただ、最後まで引っ張ったわりには暁作戦が凡庸で当たり前すぎ。 あと重箱の隅をつつくようだけどストーリに矛盾がある! P224の描写で「これまでの激戦で戦闘慣れ…」とあるがこの部隊の米兵は戦闘経験のない新兵がほとんどだったはず!この前提がおかしいと作戦そのものが無謀すぎる展開になってしまう。2012/08/14
w_h_o
4
ハリマオではない金塊伝説。南洋で金が採掘されることはないと思うんだが。話の荒さに目をつぶれば立ち止まらずに楽しく読みきれる。 エピローグはいい感じ。2012/01/09
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