内容説明
誰にも訪れる人生の転機を温かな眼差しですくいとった7編。
著者等紹介
野中ともそ[ノナカトモソ]
東京生まれ。明治大学文学部卒業。1998年『パンの鳴る海、緋の舞う空』で小説すばる新人賞を受賞してデビュー。現在、ニューヨーク在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
愛玉子
13
高層ビルに飛行機が衝突したあの日、失われたのは人命と建物だけではなかった。あまりにも大きすぎたあの事件は、その地に住んでいた人、ニュースをリアルタイムで見ていた人、直接被害に遭わなかった人たちからも、永遠に何かを損なってしまった。9.11以前に戻ることはもう出来ないかもしれないけれど、離れてしまった心が重なることもないかもしれないけれど、それでも、傷ついた街や人は緩やかに再生していく。希望は一本の細いロウソクにも似て、かすかだがとても優しく辺りを照らす。『天使のシンバル』が印象に残った。2010/09/01
れんこ
11
9.11を軸にした穏やかな雰囲気の短編集。好きな本。2016/09/30
nyanco
9
タイトルと扉絵に引きつけられたジャケ借り。家族、友人、知人を亡くしたという大きなダメージだけではなく生活の中の些細なことにまで9.11が人々のその後に関わっていく様を描いた短編集。『凧、つかむ』『天使のシンバル』この2作を読み、これは予想以上に良い本に巡り合ったと感じ、一気読みを勿体ないとさえ感じたのだが、他の作品はこの2作ほどには心に沁みなかった。読む人により、どの作品が心に寄り添うかは、読み手次第なのかもしれない。2009/09/14
@かおり
6
『銀河を、木の葉のボートで』がセンター対策に使われてたから読みたくなったんだよなぁ、確か。現役からは2年が過ぎましたが。野中さん2作品目です、9.11同時多発テロ前後の人々の心の細かな揺れ動きを、日本・ニューヨークに住む日本人の視点からこんな風に描写できるのはやっぱり、ニューヨークに住む野中さんだからかなって思います。時間は経ったけど、思い出すと心に突き刺さるものがあります、忘れちゃいけないな。7作品全体を貫く"9.11"と、作品間でのちょっとしたつながりも面白い。2014/05/24
きりを
6
9.11に遭遇した人、直接は関わらなかったけれど、それを契機に人生が変わった人。遠くに、近くに。亡くなった人々を意識のどこかに感じながら、緩やかに再生してゆく人々を描く。2010/04/13




