内容説明
白昼の公園、4歳の園児が忽然と姿を消した。保育士の諒子が懸命に子供の行方を追う。諒子には以前、行方不明になった園児についての苦い過去があった…。諒子の息子、篤志は子供の母親の閉ざされた心に近づこうとする。篤志は警察官だった父親が殉死して以来、自分の殻に閉じこもっていた…。母、16歳出産。4年間ひきこもり。母を求める幼子の、あまりに切ない「ゲーム」が始まる。辿りつく先にあるのは光か、それとも闇なのか―小説推理新人賞作家の渾身長編ミステリー。
著者等紹介
山之内正文[ヤマノウチマサフミ]
1955年、宮崎県生まれ。宮崎県立都城泉ヶ丘高等学校卒業。2001年「風の吹かない景色」で第23回小説推理新人賞を受賞。受賞後第一作として発表した「エンドコールメッセージ」が第55回日本推理作家協会賞短編部門の最終候補作に選ばれる。その二作を収録した短編集『エンドコールメッセージ』が好評を博す。『青い繭の中でみる夢』が長編第一作である
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感想・レビュー
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たこやき
1
母と息子、それぞれがバラバラに始めた調査が、互いに繋がっていく。事件の真相などについては、比較的、早い段階で想像できる結末なれど、そこで描かれる「それぞれの家族に、それぞれある家庭の事情」、そして、それでも一抹の光の見える結末が良い。お節介な主人公母子を含めて、厳しさと温かさの組み合わせ方が心地よかった。2009/10/31
やま88
0
ミステリーとしてのストーリも悪くはないけど、それ以上に親子って・・・家族って・・・いろいろ考えさせられる。2010/06/14
chiro
0
二つの事件が繋がる。重なる。2009/01/11